「ホテルのSEOは、ブログの記事を増やして『京都 ホテル』のような検索で予約サイトより上に出すこと」と考えがちです。公式サイトの予約を増やすには、予約サイトが並ぶ地域名の検索で上位に出るのが先だと思えるからです。ところが、地域名と宿の種類を組み合わせた5つの検索で調べると、上位10件に入った宿の公式サイトは0〜2件で、公式サイトが1位に出やすいのは施設名で調べたときです。ホテルや旅館のSEOは、施設名と地域名で探す人に向けて、公式サイトとGoogleマップに料金・設備・予約の情報を正しく載せることから始めます。
本記事では、狙う2つの検索から、Googleビジネスプロフィールの整え方、公式サイトの料金をGoogleに出す手順、料金の書き方の注意点まで、Webの記事を作る会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 地域名の検索では予約サイトの一覧ページが上位を占め、公式サイトは施設名の検索で1位に出やすい
- 施設名で調べる人に向けて、料金・設備・予約の方法をGoogleマップと公式サイトでそろえる
- Googleビジネスプロフィールを整えても料金は出ず、予約エンジンなどの会社からGoogleへ料金を送ってもらう
- Googleに出す料金は、税金や手数料を含めた合計で公式サイトの予約ページと一致させる
- 「公式サイト最安値」は、当てはまるプラン・日付と、何と比べてどれだけ安いかを示せるときだけ使う
ホテルや旅館のSEOで狙う2つの検索
ホテルや旅館のSEOで狙う検索は、「京都 ホテル」のような地域名の検索と、施設名の検索の2つです。
項目 | 地域名の検索 | 施設名の検索 |
|---|---|---|
検索の例 | 京都 ホテル、箱根 旅館 | 施設名、施設名と温泉地の名前 |
探している人 | 泊まる地域を決めて、宿を比べている人 | 宿を知っていて、料金と予約の方法を確かめる人 |
宿が出る場所 | Googleの宿の一覧と地図、予約サイトの一覧ページ | 公式サイトと、Googleに出る施設の情報 |
先に整えるもの | Googleビジネスプロフィールと料金の連携 | 公式サイトとGoogleビジネスプロフィール |
Googleで宿を探す人には、通常の検索結果のほかに、Googleの宿の一覧が表示されることがあります。Googleのヘルプには、検索の内容によってはホテル検索結果のリストが表示され、[〇軒のホテルを表示]か地図を押すと、写真や評価、料金の一覧を地図とあわせて見られると書かれています。地図に宿を出す作業はMEOとも呼ばれ、SEOとの違いは「SEOとMEOの違い|どちらが先かはお客様と会う場所と商圏で決まる」で扱っています。

地域名の検索
地域名の検索では、通常の検索結果の上位を、予約サイトや旅行会社の一覧ページが占めます。2026年10月25日に5つの検索で、上位10件に入った宿の公式サイトを数えた結果は次のとおりです。
検索 | 上位10件に入った宿の公式サイト |
|---|---|
京都 ホテル | 1件 |
箱根 旅館 | 1件 |
札幌 ホテル | 0件 |
金沢 旅館 | 0件 |
博多 ビジネスホテル | 2件 |
公式サイトのほかに上位に入ったのは、予約サイトや旅行会社、観光協会などのページでした。上位に入った4件の公式サイトは、どれも施設名に地域の名前が入った宿のものです。地域名で探す人に宿を見てもらうには、通常の検索結果で順位を上げるより、Googleの宿の一覧に正しい情報と料金を出すほうが先だと見ています。検索結果は、検索する場所や日によって入れ替わります。
施設名の検索
施設名の検索では、宿の公式サイトが1位に出やすくなります。同じ日に3つの宿の施設名で調べると、3つとも1位は公式サイトで、2位以下に予約サイトの施設のページやInstagramが続いていました。
施設名で調べる人が確かめる3つの情報
施設名で調べる人に向けて先にそろえる情報は、次の3つです。
- 料金:泊まる日と人数ごとの1泊の料金と、税金や手数料を含めた合計
- 設備:駐車場、Wi-Fi、大浴場、朝食のように、泊まる人が宿を選ぶ条件にする設備
- 予約の方法:公式サイトの予約ページ、電話、予約サイトのうち、予約を受けている窓口
宿の情報は、公式サイトとGoogleビジネスプロフィールのほか、掲載している予約サイトにも載ります。
3つの情報は、宿が載せているすべての場所で同じ内容にそろえます。駐車場の有無や料金が場所ごとに違うと、泊まる人は電話で確かめるか、確かめずに別の宿を選ぶことになります。
Googleビジネスプロフィールの整え方
Googleマップや検索結果に出る宿の情報は、Googleビジネスプロフィールで管理します。Googleのホテルオーナー向けのよくある質問には、ホテル検索結果の順位は関連性、距離、知名度で決まり、上位を買う方法は無いものの、ホテルに関する情報の質が順位に影響する場合があると書かれています。
まだ登録していない宿は、登録と、宿の運営者であることをGoogleに示すオーナー確認を先に済ませます。設備の情報を直すにはオーナー確認が要ります。Googleに料金を出すには、その前にプロフィールの作成かオーナー確認を済ませます。
※ 出典:Google Hotel Center ヘルプ「ホテルオーナー向けのよくある質問」、Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ホテルのビジネス プロフィールのスタートガイド」
施設名と業種
施設名の欄には、看板や公式サイトで使っている実際の名前だけを入れます。Googleのガイドラインは、「ホリデーホテル(中央自動車八王子インターすぐ)」のように所在地の説明を足した名前を認めていません。不要な情報を名前に含めると、プロフィールが停止される場合があります。
業種を表すカテゴリは、宿を最も具体的に表すものを選びます。Googleのガイドラインには、「ゴルフリゾート」を選べば、Googleのシステムが「リゾートホテル」や「ゴルフコース」のような一般的なカテゴリを加えると書かれています。
宿の中のレストランやスパに泊まらない人も入れるなら、宿とは別の名前でプロフィールを作ります。宿のプロフィールでは営業時間を編集できないため、レストランの営業時間はレストランのプロフィールに入れます。
※ 出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」「ホテルの詳細を管理する」
設備の情報
Googleで宿を調べると、Wi-Fiやプールのような設備の情報が表示されることがあります。設備の情報はさまざまな情報源から集められていて、宿が入力した内容だけが出るわけではありません。
オーナー確認を済ませた宿は、[プロフィールを編集]から[ホテルの詳細]を開き、設備やサービスの情報を直せます。「ペット同伴可」「無料駐車場」のようなおすすめポイントがアイコンで出ることもありますが、すべての宿に表示されるとは限りません。
ホテルクラスと、宿の詳細に出る説明文は、宿が自分で決める表示ではありません。1〜5の星で示すホテルクラスは、Googleが複数の情報源をもとに決めていて、クチコミの評価とは別のものです。説明文は、Googleの社内のライターが書いています。ホテルクラスが誤っていると思うときは、Googleのサポートに連絡します。
※ 出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ホテルの設備情報」「ホテルクラスの評価」「ホテルの詳細を管理する」、Google Hotel Center ヘルプ「ホテルオーナー向けのよくある質問」
写真
Googleに出る宿の写真は、宿が上げたものだけではありません。Googleのヘルプによると、ストリートビューや利用者、プロの写真家、宿のオーナー、他の広告主などから写真が集められ、オーナーが上げた写真はオーナー確認の後に表示されます。客室の種類ごとの写真や浴場の写真を宿から上げておくと、利用者が撮った古い写真だけが並ぶのを防げるはずです。
口コミ
口コミは、チェックアウトした宿泊客に、口コミを書くページへの短いリンクやQRコードを渡して投稿を頼みます。チェックアウトの後に送るメールで投稿を思い出してもらう方法も、Googleのヘルプに挙げられています。Googleのポリシーは、投稿と引き換えに割引や無料のサービスを付けることを禁じているため、「口コミを書いたら次回の宿泊が10%引き」のような案内は出しません。
予約サイトのクチコミが、Googleに表示されることもあります。Googleは提携している予約サイトなどからクチコミを受け取っているため、内容に問題があれば、元の予約サイトに直してもらうよう案内しています。口コミへの返し方は「口コミはSEO対策になるのか?地図とサイトで違う効き方と集め方」で扱っています。
※ 出典:Google Hotel Center ヘルプ「ホテルオーナー向けのよくある質問」、マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ「禁止または制限されているコンテンツ」
Googleの宿の一覧に公式サイトの料金を出す方法
Googleの宿の一覧や施設の情報に公式サイトの料金と予約リンクを出すには、予約エンジンなどの会社から、料金と空室状況をGoogleへ送ってもらいます。Googleビジネスプロフィールを整えても、料金は表示されません。
Googleのヘルプによると、宿の情報に出る料金と予約リンクは、ホテル広告と無料の予約リンクから取得されています。無料の予約リンクは、クリックされても宿に費用がかからないリンクです。宿の一覧に出る料金は、料金を送っているすべての会社の中の最安値なので、公式サイトから料金を送っていなければ、宿の一覧と予約リンクには予約サイトの料金しか出ません。
予約サイトの料金はGoogleに出ているのに、公式サイトの料金が出ていません。プロフィールに料金を入力すれば出ますか?
編集部
プロフィールの作成かオーナー確認は、料金を出す前に済ませておく準備として要ります。ただ、料金そのものは、公式サイトの予約エンジンなどの会社からGoogleへ送ってもらわないと出ません。
2026年10月25日時点のGoogleのヘルプには、リクエストが集中しているため、Googleとの直接の連携は受け付けていないと書かれています。料金は、予約エンジン、チャネルマネージャー、宿泊施設の管理システムのような接続パートナーを通じてGoogleに送ります。
料金を連携する前に、Googleビジネスプロフィールの作成かオーナー確認を済ませます。
公式サイトの予約エンジンや、チャネルマネージャーの会社に、Googleと提携しているかを聞きます。提携していれば、料金と空室状況をGoogleへ送るよう頼みます。
連携が済んだら施設名で検索し、予約リンクの一覧に公式サイトが出ているかを確かめます。無料の予約リンクは、[すべてのオプション]の中に表示されます。
使っている会社がGoogleと提携していなければ、Googleのスタートガイドに沿って対応するよう頼みます。予約エンジンなどをまだ使っていない宿は、Googleのパートナーのサイトで提携している会社を探します。

無料の予約リンクの並び順は、過去に送った料金の正確さなどで決まり、お金を払って上げることはできません。

※ 出典:Google Hotel Center ヘルプ「ホテルオーナー(ステップ 1: ホテルを特定する)」「ホテルオーナー(ステップ 2: 料金を表示する)」「ホテルの無料の予約リンクについて」「ユーザーがホテルの予約リンクを見つける仕組み」、Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ホテルの詳細を管理する」
Googleの宿の一覧に、公式サイトの料金は出ていますか
施設名で検索したときの画面と、公式サイトの予約ページ、使っている予約エンジンの名前を教えてください。Googleに公式サイトの料金と予約リンクが出ているかと、出ていないときに予約エンジンの会社へ何を頼むかを一緒に確かめます。
公式サイトで整える3つのポイント
公式サイトでは、トップページのタイトル、客室ごとのページ、予約ページの合計の料金の3つを整えます。施設名で調べると、検索結果の1位に公式サイトが出やすいからです。
施設名と地域名を入れたタイトル
トップページのタイトルには、施設名と、温泉地や駅の名前、宿の種類を入れます。たとえば「〇〇旅館|箱根湯本の温泉旅館」と書くと、施設名で調べた人が、検索結果で自分の探している宿かを見分けられます。
Googleの検索セントラルは、良いタイトルを、ページに固有で、明確かつ簡潔で、内容を正確に説明しているものとし、会社の住所のような重要な情報も含められると説明しています。客室やアクセスのページにも、それぞれの中身を表すタイトルを付けます。
※ 出典:Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」
客室ごとの料金と設備のページ
客室の種類ごとに、定員、広さ、ベッドや布団の数、設備、料金を文字で載せます。日によって変わる料金は、その客室の空室と料金を表示する予約ページへのリンクで示します。
客室の情報を画像の中の文字だけで載せると、泊まる人は客室どうしを見比べにくく、宿は定員や設備を直すたびに画像を作り直すことになります。設備の情報は、Googleビジネスプロフィールと同じ内容で書き、設備を変えたら公式サイトとプロフィールを同じ日に直します。

税金と手数料を含めた合計の料金
予約ページには、Googleに出る料金と同じ、税金と手数料を含めた合計の料金を表示します。Googleの料金の精度に関するポリシーは、予約ページにGoogleと同じ1泊あたりの合計料金を目立つように表示し、支払いが必要な税金と手数料を、追加の操作なしに分かるように示すよう求めています。料金の精度に関するポリシーが当てはまるのは、Googleに料金を送っている宿の予約ページです。
とりわけ見落とされがちなのが、現地で受け取る税金の扱いです。ポリシーは、宿や自治体が受け取る税金と手数料を、支払うのが現地でも合計の料金に含めるよう定めています。入湯税や宿泊税を現地で受け取る宿も、その額を予約ページの合計の料金に含めて示します。
料金が正しく示される割合が下がると、無料の予約リンクの掲載順位が下がり、基準を下回るとリンクが表示されなくなります。
※ 出典:Google Hotel Center ヘルプ「料金の精度に関するポリシー」
客室と料金のページ、施設名で調べた人の疑問に答えていますか
公式サイトのURLと、Googleビジネスプロフィールの画面を見せてください。トップページのタイトルに施設名と地域名が入っているかと、客室ごとの料金・設備・予約の案内で、Googleマップと食い違っている所を一緒に確かめます。
公式サイトで「最安値」と書くときの注意点
公式サイトに「公式サイト最安値」「通常料金から30%引き」と書けるのは、その表示が事実で、当てはまるプラン・日付と、何と比べてどれだけ安いかを示せるときだけです。景品表示法は、価格などの取引条件を実際より著しく有利だと誤認させる表示を禁じていて、誤って表示した場合も規制の対象になると消費者庁は説明しています。
消費者庁の価格表示ガイドラインは、「他店より安い」のように安さの程度を強調する言葉を使うときは、対象の範囲と条件に加え、どのくらい安いのかを具体的に示すよう求めています。安いのが一部のプランや日付に限られるのに、すべてが安いように見せる表示は、不当表示に当たるおそれがあります。
「通常料金」と並べて値引きを示すときは、比べる料金を、同じ客室・プランを最近相当期間にわたって実際に売っていた料金にします。ガイドラインは、そう言えない料金を比べる相手に使うなら、いつ、どのくらいの期間売っていた料金かを正確に書かない限り、不当表示に当たるおそれがあるとしています。
会員の料金の安さを示すときも、同じ考え方が当てはまります。会員になるのが簡単で、非会員の料金で泊まる人がほとんどいないなら、非会員の料金と並べる書き方は、不当表示に当たるおそれがあるとガイドラインは示しています。
※ 出典:消費者庁「有利誤認とは」、消費者庁「二重価格表示」、消費者庁「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」
ホテルのSEOでよくある質問
ホテルや旅館のSEOを始めるときの、よくある3つの質問に答えます。
予約サイトに載っていればSEOは要らない?
予約サイトに載っていても、Googleビジネスプロフィールと公式サイトは宿で整えます。施設名の検索では公式サイトが1位に出やすく、Googleの宿の一覧には料金を送っている会社の料金しか並ばないためです。予約サイトの掲載は続けたまま、料金・設備・予約の方法をすべての場所でそろえます。
ブログは書いたほうがいい?
ブログは、プロフィールと公式サイトの料金・設備・予約の情報を整えた後に書きます。地域名の検索は予約サイトの一覧ページが上位を占めるため、記事で上位を狙うより、施設名で調べた人が予約を決める材料を書くほうが、手間に見合うと見ています。
題材は、予約の前に宿泊客から電話で聞かれることにします。たとえば、駅からの送迎の時刻、駐車場の台数、子ども連れで泊まれる客室、チェックインの時刻などです。記事から客室と予約のページへリンクを張ると、読んだ人がそのまま空室と料金を確かめられます。
直してから検索に出るまでどのくらい?
Googleの検索セントラルは、サイトの変更が検索結果に反映されるまで、数時間のものも数か月かかるものもあるとし、数週間待ってから結果を確かめるよう勧めています。
Googleは、ローカル検索結果の順位を上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じていないと説明しています。
※ 出典:Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」、Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」、Google Hotel Center ヘルプ「ホテルオーナー向けのよくある質問」
まとめ|ホテルのSEOは料金と予約の情報から
ホテルや旅館のSEOは、施設名と地域名で探す人に向けて、公式サイトとGoogleマップに料金・設備・予約の情報を正しく載せることから始めます。地域名の検索は予約サイトの一覧ページが上位に並び、公式サイトが1位に出やすいのは施設名の検索だからです。
私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作してきた記事制作の会社です。
料金・設備・予約の情報、公式サイトとGoogleマップでそろっていますか
施設名で検索したときの画面と、公式サイト、Googleビジネスプロフィールで今載せている内容を見せてください。3つの情報が食い違っている場所と、どこから直すかの順番を一緒に確かめます。







