「飲食店のSEOは、ブログの記事を増やして『新宿 焼き鳥』のような検索でグルメサイトより上に出すこと」。SEO対策の解説はキーワード選びと記事作りから始まることが多いため、飲食店でも記事を書く作業だと思われがちです。ところが、地域名と料理名で検索した上位10件はほとんどがグルメサイトなどの一覧ページで、店が出やすいのは地図に並ぶ店舗の一覧と、店名で検索したときの結果です。飲食店のSEOは、Googleマップと店のサイトに、メニュー・営業時間・予約の情報を正しく載せることから始めます。
本記事では、狙う2つの検索から、Googleビジネスプロフィールと店のサイトの整え方、料理名の書き方の決まりまで、記事制作の会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 地域名と料理名の検索は上位の多くがグルメサイトの一覧ページで、店が出やすいのは地図の店舗一覧と店名の検索
- 店名で探す人に向けて、メニュー・営業時間・予約の方法をGoogleマップと店のサイトでそろえる
- Googleマップの営業時間には店内で食事ができる時間を入れ、休みの日は特別営業時間で変える
- 店のサイトのメニューは料理名と価格を文字で載せ、プロフィールに取り込まれる内容も確かめる
- 料理名に銘柄や産地を書くのは、毎日その食材を出せるときだけにする
飲食店のSEOで狙う2つの検索
飲食店のSEOで狙う検索は、地域名と料理名を組み合わせた検索と、店名の検索の2つです。2つの検索では、探している人と、店が出る場所が違います。
項目 | 地域名と料理名の検索 | 店名の検索 |
|---|---|---|
検索の例 | 新宿 焼き鳥、梅田 イタリアン | 店名、店名と駅名 |
探している人 | 近くで食べる店を探して比べている人 | SNSや知人の話で店を知り、行くかを決めかけている人 |
店が出る場所 | 地図と店舗の一覧(ローカル検索結果) | 店のサイトがあれば通常の検索結果の上位と、Googleの店舗情報 |
先に整えるもの | Googleビジネスプロフィール | 店のサイトとGoogleビジネスプロフィール |
Googleマップの店舗情報を整えて地図の一覧に店を出す作業は、MEOとも呼ばれます。SEOとMEOの違いと、どちらから始めるかの決め方は「SEOとMEOの違い|どちらが先かはお客様と会う場所と商圏で決まる」で扱っています。

地域名と料理名の検索
地域名と料理名の検索では、通常の検索結果の上位を、グルメサイトや予約サイトなどの一覧ページが占めます。2026年10月23日に5つの検索で、上位10件に入った店のサイトを数えた結果は次のとおりです。
検索 | 上位10件に入った店のサイト |
|---|---|
新宿 焼き鳥 | 1件 |
梅田 イタリアン | 0件 |
仙台 ラーメン | 2件 |
新宿 焼き鳥 個室 | 0件 |
梅田 イタリアン ランチ | 0件 |
地域名と料理名で探す人に店が見つかるのは、地図に並ぶ店舗の一覧のほうです。Googleのヘルプには、ユーザーが現在地付近の店舗を検索すると、GoogleマップとGoogle検索にローカル検索結果が表示されると書かれています。検索結果は、検索する場所や日によって入れ替わります。
店名の検索
店名の検索では、店のサイトが上位に出ます。同じ日に、サイトを持つ3店の店名で調べると、3店とも1位は店のサイトのページで、2位か3位にグルメサイトの店舗ページが続いていました。
店名の検索で先にそろえる3つの情報
店名で検索した人に向けて先にそろえる情報は、次の3つで、どれも欠かせません。
- メニュー:料理名と価格、コースの品数と内容
- 営業時間:店内で食事ができる時間、定休日、臨時の休み
- 予約の方法:電話、予約サイト、Googleのプロフィールのうち予約を受ける窓口
店名で探す人は、何を食べられるか、今日開いているか、席を取れるかを確かめてから来店を決めます。店の情報は、Googleビジネスプロフィールと店のサイトのほか、掲載しているグルメサイトやSNSにも載ります。3つの情報は、店が載せているすべての場所で同じ内容にそろえます。営業時間が場所ごとに違うと、お客様はどれが正しいかを電話で確かめることになり、確かめずに別の店を選ぶ人もいるはずです。
Googleビジネスプロフィールの整え方
Googleマップの店舗情報は、Googleビジネスプロフィールで整えます。Googleは、ローカル検索結果の順位を主に関連性、距離、知名度で決めるとし、ビジネス情報が充実していて正確なほど、ローカル検索結果に表示される可能性が高くなると説明しています。
距離は検索した人と店の間の距離なので、店舗情報では変えられません。店が変えられるのは、検索語句と店舗情報が合う度合いを指す関連性と、口コミの数なども含む知名度です。まだ登録していない店は、登録と、店の運営者であることをGoogleに示すオーナー確認を先に済ませます。

Googleのヘルプには、レストランのオーナー向けのスタートガイドがあり、登録から営業時間、注文と予約、メニュー、口コミへの返信までの手順がまとまっています。

※ 出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」「ビジネス プロフィールのレストラン向けスタートガイド」
営業時間と特別営業時間
営業時間には、店内で食事ができる時間を入れます。Googleのガイドラインは、レストランの営業時間を顧客が座って食事ができる時間とし、客席の無い店はテイクアウトの時間、次にドライブスルー、配達の時間の順で指定するよう定めています。
テイクアウトや宅配の受付が店内と違う時間なら、詳しい営業時間の欄でサービスごとに設定します。祝日や年末年始、臨時の休みは、特別営業時間で設定します。
年末年始の休みは、店のInstagramで知らせています。Googleの営業時間も変えたほうがいいですか?
編集部
変えてください。Instagramを見ずに、Googleに出る営業時間を見て来る人もいます。
※ 出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」「ビジネス プロフィールを編集する」
メニューと料理の名前
プロフィールのメニューは、メニューエディタで料理をセクションに分け、説明と価格を付けて登録します。変更が検索とマップに反映されるまでは、24〜48時間ほどかかることがあります。
メニューの写真やPDFを上げる方法もあります。お客様が投稿したメニューの写真が古いときは、削除をリクエストし、店が新しい写真を上げるようGoogleは案内しています。料理の写真に付く料理名は利用者も追加できますが、店が付けた料理名のほうが優先されます。
店のサイトのメニューがプロフィールに取り込まれる場合があることは、とりわけ見落とされがちです。Googleのヘルプには、ビジネスのWebサイトからメニューデータが自動的に文字起こしされる場合があると書かれています。サイトのメニューが古いままだと古い料理名や価格がプロフィールに出ることがあるため、サイトのメニューも同じ日に直します。
※ 出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「メニュー エディタについて」「レストランで人気の料理の名前を管理する」
予約と注文のリンク
予約のリンクは、店が実際に予約を受けて確認しているサービスにつなぎます。プロフィールには予約や料理の注文のリンクを種類ごとに最大10個まで追加でき、複数あるときは上に出す優先リンクを選べます。
Googleのヘルプには、提携しているサードパーティのリンクが、プロフィールに自動で表示されることがあると書かれています。使っていない予約サービスのリンクが出ていたら、プロフィールの「予約」の画面からプロバイダを削除します。
「Googleで予約」に対応した予約サービスを選ぶ方法もありますが、プロバイダから料金を請求される場合があります。料金と、予約を受けられるようになるまでの期間を、予約サービスに確かめてから選びます。
※ 出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ローカル ビジネス リンク」「サービス提供事業者経由で予約を設定する」
業種と店名
メインカテゴリには、店を最も具体的に表す業種を選びます。Googleのヘルプは、メインカテゴリが「ピザレストラン」の店は「レストラン」「イタリアン レストラン」「ピザ」で検索した人のローカル検索結果に表示される可能性があると説明し、選んだカテゴリが順位に影響するとしています。
店名の欄には、看板やサイトで使っている実際の店名だけを入れます。
店名に料理名や駅名、営業時間を足すことは、Googleのガイドラインで認められていません。「〇〇 新宿の焼き鳥」「〇〇 24時間営業」のように書くと、プロフィールが停止される場合があります。
※ 出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「業種を管理する」「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」
口コミの依頼
口コミは、来店したお客様に、GoogleのリンクかQRコードを渡して投稿を頼みます。Googleのポリシーは、投稿と引き換えに割引や無料の商品を付けることを禁じているため、「口コミを書いたらドリンク1杯無料」のような案内は出しません。
満足していそうなお客様だけを選んで頼むことと、スタッフに口コミの件数を課すことも、ポリシーで禁じられています。口コミへの返し方と、サイトに載せるときの注意は「口コミはSEO対策になるのか?地図とサイトで違う効き方と集め方」で扱っています。
※ 出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「クチコミを増やすためのヒント」、マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ「禁止または制限されているコンテンツ」
Googleマップに出る営業時間とメニュー、今の店と合っていますか
Googleビジネスプロフィールの画面と、店で使っているメニュー表、予約を受けているサービスの名前を教えてください。店名で検索したときに出る営業時間・メニュー・予約のリンクのうち、今の店と食い違っている所を一緒に確かめます。
店のサイトで整える3つのポイント
店のサイトでは、トップページのタイトル、メニューのページ、営業時間と予約の方法の3つを整えます。店名で検索した人に上位で表示されるのが、店のサイトだからです。
店名と地域名を入れたタイトル
トップページのタイトルには、店名と、駅や地域の名前、料理のジャンルを入れます。たとえば「焼き鳥〇〇|新宿駅西口の焼き鳥と鶏料理」のように書きます。
Googleの検索セントラルは、良いタイトルを、ページに固有で、明確かつ簡潔で、内容を正確に説明しているものとし、会社の住所などの重要な情報も含められると説明しています。全ページに同じタイトルを付けるとページを区別できなくなるため、メニューやアクセスのページにも、それぞれの中身を表すタイトルを付けます。
※ 出典:Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」、Google 検索セントラル「Google 検索結果のタイトルリンクの変更」
料理名と価格を文字で載せるメニュー
メニューのページには、料理名と価格を文字で載せます。Googleのヘルプは、セクション名や料理名、説明、価格などを載せた詳しいメニューがあると、Google検索やGoogleマップで商品を見つけやすくなると説明しています。サイトのメニューも同じ項目で書いておくと、プロフィールのメニューと同じ内容で直せます。
コースは「おまかせコース」とだけ書かず、「おまかせコース 8品 5,500円(税込)」のように品数と価格を書くと、比べている人が量と予算を判断できます。
手書きのメニューを撮った写真やPDFだけを載せている店は、料理名と価格を文字で書いたページを足します。写真やPDFのメニューは、価格を1つ変えるたびに作り直しになるためです。
Googleマップとそろえる営業時間と予約
サイトの営業時間、定休日、予約の方法は、Googleビジネスプロフィールと同じ内容にします。プロフィールのWebサイトの欄には店のサイトのURLを、メニューリンクの欄にはサイトのメニューのページのURLを入れます。

サイトの制作会社やCMSで設定できるなら、ページの中身を決まった書式で検索エンジンに伝える構造化データも入れます。Googleの検索セントラルは、ローカルビジネスの構造化データで、Restaurantのようにできる限り具体的な種類を使うよう勧めています。伝えられる項目には、メニューのURL、提供する料理の種類、営業時間などがあります。
※ 出典:Google 検索セントラル「ローカル ビジネス(LocalBusiness)の構造化データ」
店のサイトのメニュー、写真のままになっていませんか
店のサイトのURLと、今のメニュー表を見せてください。トップページのタイトルに店名・地域名・料理のジャンルが入っているかと、メニューのページを料理名と価格の文字で作り直すときの項目の分け方を一緒に確かめます。
メニューに産地や銘柄を書くときの注意点
店のサイトやGoogleのメニューに書く料理名と説明は、景品表示法の規制の対象です。消費者庁は、景品表示法が適用される表示の範囲はインターネットを含むあらゆるものに及び、店内や店頭のメニュー、料理名も規制の対象だと説明しています。
消費者庁のQ&Aでは、料理名に銘柄名や部位名を書いているのに、実際には違うものを出している場合は問題になるとされています。料理名は見る人に強い印象を与えるため、注意書きを付けても誤認は解消できないとしています。
仕入れの都合で銘柄の肉を用意できない日があるなら、銘柄名を料理名に書きません。消費者庁のQ&Aは、「本日の銘柄牛のステーキ」のような料理名にして、「銘柄については係員にお尋ねください」などと書く対応を示しています。
検索で見つけてもらうために料理名へ産地名を足すときも、毎日その産地の食材を出せる料理にだけ付けます。
※ 出典:消費者庁「表示に関するQ&A」
飲食店のSEOでよくある質問
飲食店のSEOを始めるときの3つの質問に答えます。
グルメサイトに載っていればSEOは要らない?
グルメサイトに載っていても、Googleのプロフィールと店のサイトは店で整えます。店名の検索では、店のサイトがグルメサイトの店舗ページより上に出ることがあり、Googleの店舗情報も表示されることがあるためです。グルメサイトの掲載は続けたまま、メニュー・営業時間・予約の情報をすべての場所でそろえます。
ブログは書いたほうがいい?
ブログは、メニュー・営業時間・予約の情報を整えた後に書きます。地域名と料理名の検索は上位をグルメサイトの一覧ページが占めるため、記事で上位を狙うより、店名で調べた人が来店を決める材料を書くほうが、手間に見合うと見ています。
題材は、予約の前にお客様から電話で聞かれることにします。たとえば、コースの品数と飲み放題の時間、貸し切りの人数、アレルギーへの対応などです。記事からメニューと予約のページへリンクを張ると、読んだ人がそのまま予約の方法を確かめられます。
直してから検索に出るまでどのくらい?
Googleのヘルプでは、メニューの変更が検索とマップに反映されるまで24〜48時間ほどかかることがある、予約サービスがプロフィールに表示されるまで1週間以内とされています。サイトの変更は、反映まで数時間のものも数か月かかるものもあり、Googleの検索セントラルは数週間待ってから結果を確かめるよう勧めています。
地図の店舗一覧での順位は、検索した人と店の距離や、口コミの数などの知名度でも変わるため、直した後の上がり方は店ごとに違います。
Googleは、ローカル検索結果のランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じていないと説明しています。
まとめ|飲食店のSEOはメニューと営業時間と予約から
飲食店のSEOは、ブログで地域名と料理名の検索を狙う前に、Googleマップと店のサイトにメニュー・営業時間・予約の情報を正しく載せることから始めます。地域名と料理名の検索はグルメサイトの一覧ページが上位に並び、店が出やすいのは地図の店舗一覧と店名の検索だからです。
Googleビジネスプロフィールでは、店内で食事ができる時間を営業時間に入れ、休みの日は特別営業時間で変えます。店のサイトには料理名と価格を文字で載せ、料理名に書く産地や銘柄は毎日出せるものに限ります。
私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作してきた記事制作の会社です。
メニュー・営業時間・予約、すべての場所でそろっていますか
店名で検索したときの画面と、店のサイト、Googleビジネスプロフィールで今載せている内容を見せてください。3つの情報が食い違っている場所と、どこから直すかの順番を一緒に確かめます。







