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プログラマティックSEOとは?作るかの判断基準と設計する3つの手順

プログラマティックSEOは、データベースの項目とテンプレートからページをまとめて作る手法です。Googleのスパムに関するポリシーが問題にするのは作り方ではなく閲覧者にとっての価値です。作るかどうかは、数千ページ規模のサイトで、URLと内部リンクの階層、ページの種類ごとのテンプレート、検索に出すページの条件を設計できるかで決めることをおすすめします。

データの表の行とページのひな形が組み合わさって多数のページが生まれ、その手前で、検索に出すページと作らないページが仕分けられている図。

「地域と職種を掛け合わせてページを自動で作れば、検索からの流入は一気に増えるはず」。プログラマティックSEOのツールの紹介では、データとテンプレートさえあれば数千ページを一度に作れることが前面に出るため、作る仕組みを用意すれば終わりと思われがちです。ところが、閲覧者にほとんど価値のないページを検索順位のために大量に作ることは、作成方法を問わず「大量生成されたコンテンツの不正使用」にあたると、Googleのスパムに関するポリシーに明記されています。作るかどうかは、構造・テンプレート・インデックスの制御を設計できるかで決まります。

本記事では、プログラマティックSEOの仕組みとGoogleのポリシーとの関係から、作るかを決める基準と設計の手順まで、大規模サイトのSEOを支援する立場で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • プログラマティックSEOでは、データベースの項目とテンプレートから、検索キーワードの型ごとにページをまとめて作る
  • Googleのポリシーは作り方ではなく閲覧者への価値を見て、価値のないページの大量生成をスパムとして扱う
  • 作るかどうかは、数千ページ規模で構造・テンプレート・インデックスの制御を設計できるかで決める
  • 検索に出す条件を満たさない組み合わせは、noindexで残さず、ページもURLも作らない

プログラマティックSEOとは

プログラマティックSEOとは、データベースの項目とページのテンプレートを組み合わせ、検索キーワードの型ごとにページをプログラムでまとめて作るSEOの手法です。たとえば「〇〇市の介護職の求人」を探す人に向けて、市区町村と職種のデータを掛け合わせ、組み合わせごとに求人一覧のページを作ります。市区町村が50、職種が20なら、ページは1,000になります。

項目

1本ずつ書く記事

プログラマティックSEO

作る単位

記事1本

テンプレート1つとデータ

狙う検索キーワード

記事ごとに選ぶ

型を決め、データの組み合わせで広げる

中身を決めるもの

書き手の知識と取材

データの値とテンプレートの文

誤りを直す場所

記事ごと

テンプレートかデータ

品質はページ1枚ずつではなく、データとテンプレートで決まります。テンプレートの1か所の誤りは、そのテンプレートで作った数千ページに同時に出ます。反対に、テンプレートを1か所直せば全ページが直るので、ページを1枚ずつ確かめられない規模でも品質をそろえられます。

データの表の各行とページのテンプレートが組み合わさり、組み合わせの数だけページが並ぶ図

Googleは自動で作ったページを評価するか

Googleのスパムに関するポリシーが問題にするのは、ページの作り方ではなく、閲覧者にとっての価値です。ポリシーは、閲覧者の役に立つことではなく、検索順位の操作を主な目的として大量のページを作ることを「大量生成されたコンテンツの不正使用」とし、作成方法は問わないとしています。

ポリシーに挙がっている例のうち、プログラマティックSEOで当てはまりやすいのは次の4つです。

  • 生成AIなどのツールで、閲覧者への価値を加えずに大量のページを作る
  • 検索キーワードを含むだけで、閲覧者にはほとんど意味のないページを大量に作る
  • 地域や都市ごとのページを複数作り、そこから1つのページへ誘導する
  • 階層が明確でなく、検索結果の一覧に近い似たページを複数作る

地域ごとのページと、階層のない似たページの2つは、ポリシーの同じページにある「誘導ページの不正使用」の例です。誘導ページの例に階層の有無が入っていることから、ページの中身だけでなく、サイトの構造もポリシーの判断に関わると読めます。ポリシーに違反したサイトは、検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります。

Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | Google 検索セントラル | Documentation | Google for Developers
スパムに関するポリシーには、ページまたはサイト全体の掲載順位が下がったり、Google 検索から完全に除外されたりする原因となる動作や手法が詳しく記載されています。
🌐 developers.google.com
外部リンク

※ 出典:Google検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」

プログラマティックSEOを作るかの判断基準

プログラマティックSEOを作るかは、ページが数千規模になるかと、作るページの構造・テンプレート・インデックスの制御を設計できるかで判断します。数百ページまでなら、1ページずつ書いて確かめ、直せます。数千ページを超えると1ページずつの確認が追いつかないため、品質をテンプレートとデータの側で決める手法が意味を持つと見ています。

作る前に満たしておきたい条件は次の4つで、4つとも満たしてから作り始めます。

  • 組み合わせごとに違うデータ(件数・価格・条件など)がページに載る
  • 一覧から詳細へ、すべてのページに内部リンクで届く階層を作れる
  • ページの種類ごとに、title・meta description・構造化データをデータから組み立てられる
  • 検索に出すページの条件をデータで決め、満たさない組み合わせを作らない仕組みにできる

組み合わせごとに違うデータがないなら、需要のある組み合わせだけを選んで1本ずつ書くほうが向いています。地名や職種名を差し替えただけのページは、ポリシーの例にある「検索キーワードを含むだけで意味のないページ」に近づくためです。

経営者経営者

求人データが1万件あるので、地域と職種の組み合わせを全部ページにすれば、検索からの流入は増えますか?

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

求人が集まっている組み合わせのページは、探している人の役に立つので、検索からの入口になります。ただ、求人が0件や1件の組み合わせまで作ると、中身のないページにクロールの時間が使われ、登録されないURLが増えます。求人の件数で、作るページを決めるところから始めましょう。

プログラマティックSEOを設計する3つの手順

プログラマティックSEOの設計は、URLと内部リンク、テンプレート、インデックスの制御の順に進めます。URLと階層が決まらないとテンプレートで出すリンクが決まらず、テンプレートで何を表示するかが決まらないと、検索に出すページの条件を決められないためです。

URLと内部リンクの設計

URLと内部リンクの設計では、ページの種類と階層を先に決め、URLの規則と内部リンクを階層に合わせます。求人なら、都道府県の一覧から市区町村の一覧へ、市区町村から職種ごとの一覧へと下りる形です。

URLは、1つの組み合わせに1つだけにします。絞り込み条件の並び順や並べ替えのパラメータで別のURLができると、同じ内容のURLが組み合わせの数だけ増えます。Googleは、指示がなければ、認識しているURLのすべてかほとんどをクロールしようとし、同じ内容のURLが多いとクロールに使う時間の多くが無駄になるとしています。

都道府県の一覧から市区町村の一覧、職種ごとの一覧へと下りる階層と、同じ階層のページどうしをつなぐリンクの図

内部リンクは、上の階層から下の階層へ、すべての詳細ページにたどり着けるように出します。隣の市区町村や、同じ職種の別の地域へのリンクも加えると、閲覧者は条件を変えて探し直せます。誘導ページの例にある「階層が明確でない似たページ」にしないためにも、どのページも一覧の階層の中に置きます。

URLが増える原因と減らし方は、クロールバジェットの記事で扱っています。

テンプレートの設計

テンプレートの設計では、ページの種類ごとに、データから組み立てる部分と、データが欠けたときの出し方を決めます。テンプレートで決める内容は、次の4つです。

要素

テンプレートで決めること

title

地域名と職種名に、件数など組み合わせごとに変わる値を加える

meta description

件数や主な条件など、ページの一覧の中身をデータから要約する

本文

組み合わせごとのデータを主にし、全ページ共通の説明は短くする

構造化データ

ページに表示する値と同じデータから出力する

ページごとに変える部分は、地名ではなくデータの値です。地名と職種名だけを差し替えた文は、どのページでも同じ説明になります。Googleは、Google検索でサイトにクロールの資源をどれだけ割り当てるかを決める要素に、コンテンツの一意性や全体的なユーザー価値を挙げています。

構造化データについては、Google検索セントラルの「構造化データに関する一般的なガイドライン」に、ページの読者に表示されないコンテンツをマークアップしないよう書かれています。本文と構造化データを別々のデータから出すと、片方のデータだけが更新されたときに、2つの値が食い違うページがまとめてできます。

項目が空の欄をそのまま表示すると、閲覧者はページどうしを比べられません。空の欄を表示しないかどうかを項目ごとに決め、公開前には、データの多い組み合わせと少ない組み合わせのページを数枚ずつ表示して見比べます。

インデックスの制御

インデックスの制御では、検索に出すページの条件をデータで決め、条件を満たさない組み合わせはページを作らず、URLも出しません。

Googleがクロールバジェットの管理を勧めているのは、重複のないページが1万以上で毎日更新されるサイトや、Search ConsoleでURLの大部分が「検出 - インデックス未登録」になるサイトなどです。数値は目安で、正確なしきい値ではないとされています。

データの表の各行が、検索に出す条件を満たすかで、ページを作ってsitemapに載せる側と、ページを作らない側に分かれる図

インデックスの制御は、次の4つの手順で進めます。

1
STEP
出すページの条件の決定

たとえば「求人が3件以上あり、地域と職種の組み合わせで検索されているもの」のように、データの件数と検索の有無で、検索に出すページの条件を決めます。

2
STEP
sitemapへの登録

条件を満たしたページの正規URLだけをsitemapに載せます。ページの種類ごとにファイルを分け、ページを更新した日はlastmodで伝えます。

3
STEP
重複するURLのまとめ

同じ内容を表示するURLは、canonical(正規URLを示すタグ)で1つにまとめます。並べ方だけが違うページのように、まとめられない重要でないURLは、robots.txtでクロールを止めます。

4
STEP
削除したページの扱い

条件を満たさなくなって消すページは、404か410を返します。中身がないのに正常なページとして返すページ(soft 404)は、クロールされ続けます。

とりわけ見落とされがちなのが、noindexを付けたページもクロールされ続けることです。Googleは、noindexのページも引き続きリクエストし、noindexを確かめた時点で対象外にするため、クロールの時間が無駄になるとしています。検索に出さない組み合わせは、noindexで残すより、ページを作らないほうがクロールの時間を使いません。

クロール バジェットの管理 | Google クロール インフラストラクチャ | Crawling infrastructure | Google for Developers
クロール バジェットとは、Google がサイトのクロールに費せる時間とリソースを表す容量です。クロールの理論、大規模サイトに推奨するクロールの管理方法等を紹介します。
🌐 developers.google.com
外部リンク

※ 出典:Google for Developers「クロール バジェットの管理」

作るページの条件と階層を決めずに、公開を始めていませんか

条件を決めずにすべての組み合わせを公開すると、登録されないURLが増えやすくなります。データベースSEOは、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイト向けのSEOです。内部リンクとURLの設計による構造の最適化と、クロールバジェットの配分・sitemap・canonicalによるインデックスの制御を行います。

プログラマティックSEOのよくある質問

プログラマティックSEOを作る前に確かめておきたい3つの質問に答えます。

AIで本文を量産するのもプログラマティックSEO?

AIで本文を量産しても、ページごとに違うデータがなければ利点は得られません。データを持たずにAIで文章だけを大量に作ると、ポリシーの例にある「生成AIなどのツールで価値を加えずに大量のページを作る」ことに近づきます。AIを使うなら、データの一覧に添える説明文のように、データを読み手向けの言葉にする部分に使います。

数百ページでも作る意味はある?

数百ページでも、データが毎日変わるなら、テンプレートで作る意味があります。価格や在庫、求人の掲載状況のように日々変わる値は、1ページずつ手で直すと更新が追いつかないためです。データがほとんど変わらず数百ページで足りるなら、1本ずつ書くほうが、ページごとに内容を作り込めます。

公開後は何を見ればいい?

公開後は、Search Consoleのページのインデックス登録レポートで、ページの種類ごとの登録状況を見ます。sitemapをページの種類ごとに分けておくと、レポートをsitemapで絞り込み、どのテンプレートのページが登録されていないかを見分けられます。登録されたページは、検索パフォーマンスのレポートで表示回数とクリック数を見たうえで、問い合わせや応募につながったかまで追います。

まとめ|プログラマティックSEOは作れるかより設計で決める

プログラマティックSEOは、データベースの項目とテンプレートから、検索キーワードの型ごとにページをまとめて作る手法です。Googleのポリシーが問題にするのは作り方ではなく閲覧者にとっての価値で、閲覧者にとって価値のないページを検索順位のために大量に作ると、スパムとして扱われることがあります。作るかどうかは、数千ページ規模で、URLと内部リンクの階層、ページの種類ごとのテンプレート、検索に出すページの条件を設計できるかで判断します。

私たち合同会社Writers-hubは、データベースSEOとして、数千〜数万ページ規模のデータベース型サイトの構造の最適化、テンプレートの最適化、インデックスの制御を行っています。

ページの種類ごとに、titleや構造化データをデータから組み立てられていますか

データベースSEOでは、構造の最適化とインデックスの制御に加えて、title・meta description・構造化データをページの種類ごとに整えるテンプレートの最適化を行います。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

読んで終わりにしないために

記事の内容を自社に当てはめるとどうなるか、オンライン30分で一緒に整理します。費用はかかりません。