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バーティカルメディアとは?オウンドメディアとの違いと運営の決め方

バーティカルメディアとオウンドメディアは分け方の軸が違う呼び方なので、自社のオウンドメディアを1つの分野に絞れば両方に当てはまります。分野を絞ると決めたら、問い合わせに近いKWから書く順番と、分野に詳しい人が公開前に記事を確かめる体制を先に決めることをおすすめします。

縦に長い本棚に1つの分野の本だけが並び、隣の横に長い本棚にはさまざまな分野の本が少しずつ並んでいて、企業の担当者が2つの棚を見比べている図。

「バーティカルメディアとオウンドメディア、うちはどちらを作ればいいのだろう」。どちらも「〜メディア」という同じ形の呼び名なので、どちらか一方を選んで作るものと受け取られがちです。ところが、バーティカルメディアは扱う分野の幅で、オウンドメディアはメディアを誰が持つかで分けた呼び方なので、自社のメディアを1つの分野に絞れば両方に当てはまります。決めるのは種類より、どの分野まで絞り、どのKWから誰が書くかです。

本記事では、バーティカルメディアの意味から、扱う分野とKWの決め方、記事の制作体制まで、企業のメディアの記事づくりを支援する会社の視点でお伝えします。

この記事でわかること
  • バーティカルメディアは特定の分野に絞って情報を届けるメディアで、辞書では分野を絞ったSNSとして説明されています
  • オウンドメディアとは分け方の軸が違うため、自社のオウンドメディアを1つの分野に絞ればバーティカルメディアにもなります
  • 扱う分野は、自社の商品につながり、記事の題材が続き、内容を確かめる人がいる範囲に絞ります
  • 記事は問い合わせに近く上位を取れる見込みのあるKWから書き、編集者・ライター・監修者の役割を分けて作ります

バーティカルメディアとは

バーティカルメディアとは、特定の分野に絞って情報を届けるメディアのことです。英語のverticalは「垂直の」という意味で、ビジネスでは特定の業界や分野に向けたものを指す言葉として使われます。

辞書での意味と実務での使われ方

バーティカルメディアは、辞書では分野を絞ったSNSとして説明されています。デジタル大辞泉には「特定の分野に特化したソーシャルメディア」とあり、例として店舗情報、料理レシピ、各種趣味に関するものが挙げられています。同じ意味の語として、「バーティカルSNS」も載っています。

Web担当者やマーケターの間では、SNSに限らず、1つの分野の記事を集めたWebサイトもバーティカルメディアと呼びます。たとえば、ペットの飼い方だけを扱う記事サイトや、転職の情報だけを扱う記事サイトです。辞書の意味はSNSですが、実務では記事のWebサイトにも使われます。

総合メディアとの違い

バーティカルメディアと総合メディアの違いは、扱う分野の幅と、集まる読者の幅にあります。バーティカルメディアは1つの分野を扱うので、その分野に興味のある読者が集まります。

バーティカルメディアとオウンドメディアの違い

バーティカルメディアとオウンドメディアは、何で分けたかが違う呼び方です。バーティカルメディアは扱う分野の幅で、オウンドメディアはメディアを誰が持つかで分けています。

オウンドメディアは、企業が自社で持ち、運営するメディアです。自社のサイトやブログ、メールマガジンがこれに当たります。オウンドメディアは、広告枠を買うペイドメディアや、SNSや口コミで広がるアーンドメディアと対になります。オウンドメディアの目的や運営の進め方は、オウンドメディアとは何かをまとめた記事で詳しく紹介しています。

2つの呼び方は次のように分け方が違います。

呼び方

何で分けた呼び方か

対になるもの

バーティカルメディア

扱う分野の幅

幅広い分野を扱う総合メディア

オウンドメディア

メディアを持つのは誰か

広告のペイドメディア、SNSや口コミのアーンドメディア

バーティカルメディアとオウンドメディアの分け方の違いを示した図

分け方の軸が違うので、1つのメディアが複数の呼び方に当てはまります。分野を絞った自社サイトは、オウンドメディアでもバーティカルメディアでもあります。

Web担当者Web担当者

今あるオウンドメディアを、バーティカルメディアに作り替えたほうがいいでしょうか?

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

扱う分野を絞ることには意味があります。ただ、別のサイトに作り替える必要はありません。今のサイトのカテゴリを見直し、自社の商品につながらない分野の記事を増やさないところから始められます。

バーティカルメディアのメリットとデメリット

自社でバーティカルメディアを運営するメリットは、記事を読む人の悩みと自社の商品の距離が近くなることです。デメリットは、分野を絞った分だけ、記事の題材と読者の数に上限があることです。

メリット
  • 記事を読む人の悩みと自社の商品が近く、記事から問い合わせへ進む流れを作りやすい
  • 同じ分野の記事がそろうので、関連する記事どうしをリンクでつなぎやすい
  • 読者の興味が同じ分野にあるので、メールマガジンやセミナーなど記事の後の案内を1つにそろえやすい
デメリット
  • 分野を絞った分だけ、検索される回数の合計に上限がある
  • 分野に詳しい書き手か、記事の内容を確かめる監修者が要る
  • 題材が尽きてくると、同じ悩みに答える記事が重なりやすい

検索の面では、自社が実際に経験のある分野に絞ったメディアは、Googleが公開しているサイトの作り方の考え方にも合います。Googleの有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成には、サイトを見直すための質問として「サイトには主要な目的またはテーマがありますか」が載っています。

避けたい作り方を見分ける質問には、「いずれかが検索結果の上位に表示されることを期待して、さまざまなトピックで多くのコンテンツを制作していますか」もあります。分野を1つに絞ったメディアは主要なテーマがはっきりしていて、さまざまなトピックに記事を広げる作り方にも当てはまりません。

⚠

分野を絞っただけで、順位が上がるわけではありません。実際の経験がないのに、検索トラフィックを獲得できると考えてニッチなトピックを扱うことも、Googleは見直しが必要な兆候として質問に挙げています。同じページでGoogleは、読み終えた人が目的を果たすのに十分な情報を得たと感じられるかも問うているので、記事ごとに読者の疑問に答え切る必要があります。

バーティカルメディアで扱う分野の決め方

バーティカルメディアで扱う分野は、次の3つの条件がすべてそろう範囲に絞ります。

  • 分野の悩みを持つ読者に、自社の商品やサービスを使う理由がある
  • 決めた公開の頻度で、1年分の記事の題材を書き出せる
  • 記事の内容が正しいかを確かめられる人が、社内か取引先にいる

分野を狭く絞りすぎると、1年分の題材が書き出せません。題材が尽きた後は、同じ悩みに答える記事を言い回しだけ変えて書くことになり、読者にとって新しい情報のない記事が増えます。反対に広げすぎると、商品と関係の薄い記事が増え、確かめる人の知見が及ばない記事も出てきます。

題材の量は、分野を表す言葉をキーワードツールに入れて確かめます。出てきたKWを検索意図ごとにまとめ、まとめた数を記事の本数として数えると、何か月分の題材があるかがわかります。

扱う分野の広さと、記事の題材の量や商品との近さの関係を示した図

バーティカルメディアのKW戦略設計

バーティカルメディアのKW戦略設計では、決めた分野のKWを書き出し、問い合わせに近いKWと上位を取れる見込みのあるKWから順に記事にします。検索数の大きいKWは調べものの段階の読者が多いので、検索数の大きい順に書くと、問い合わせにつながる記事がそろうまでに時間がかかるからです。

1
STEP
KWの書き出し

分野を表す言葉をキーワードツールに入れ、関連するKWと月間の検索数を一覧にします。分野を決めるときに書き出したKWの一覧を、そのまま使えます。

2
STEP
検索意図ごとの割り当て

KWを1つずつ実際に検索し、上位に同じページが並ぶKWどうしは1本の記事にまとめます。同じ検索意図のKWを別々の記事にすると、記事どうしで評価を分け合うためです。

3
STEP
書く順番の決定

費用や比較、依頼先を調べるKWのように問い合わせに近いKWと、上位のページが読者の疑問に答え切れていないKWを先にします。上位に分野を絞らない総合的なページが並ぶKWも、分野に詳しい記事で上位を取れる見込みがあります。

4
STEP
公開後の見直し

公開した記事の順位と、記事から問い合わせに進んだ数を毎月見て、次に書くKWの順番を入れ替えます。

依頼先や料金を探すKWは、検索すると記事より企業のサービスページが上位に並ぶことがあります。上位にサービスページが並ぶKWは、記事を書かず、自社のサービスページの見出しと本文に入れて受けます。KWごとに、記事で受けるかサービスページで受けるかを決めます。

分野は決めたのに、どのKWから書くか迷っていませんか

弊社の記事コンテンツの制作支援では、KW戦略設計として、検索意図を読み、上位を取れる見込みの高いKWから優先して書くロードマップを作ります。料金は公開しておらず、オンライン30分の無料相談で見積もります。

バーティカルメディアの記事の制作体制

バーティカルメディアの記事の制作体制は、編集者・ライター・監修者の役割を分け、記事の決まりと公開までの確認の流れを先に決めて作ります。分野を絞ったメディアには、その分野を詳しく知りたい読者が集まるので、浅い説明や事実の誤りに気づかれやすいからです。

編集者・ライター・監修者の役割

記事の制作には、次の3つの役割が要ります。1人が2つの役割を兼ねてもかまいませんが、書いた本人だけで内容を確かめる形は避けます。

  • 編集者:KWと記事の構成を決め、仕上がった記事が読者の疑問に答えているかを確かめる
  • ライター:構成に沿って本文を書く
  • 監修者:分野の事実や数字が正しいかを、公開前に確かめる

役割と合わせて、表記や出典の扱い、書かないことを、記事の決まり(レギュレーション)として文書にします。記事の決まりがあれば、ライターが替わっても同じ水準で記事を出せます。確認の流れは、構成、執筆、監修、編集、公開の段階ごとに、誰が確かめるかを決めます。

構成から公開までの段階と、各段階を担当する役割を示した図

工程ごとの分担と工数は、オウンドメディアの記事制作の進め方で詳しく紹介しています。

記事を書く人の選び方

記事を書く人の選び方は主に3つあり、どれを選ぶかは、分野に詳しい人が社内にいるかと、その人が使える時間で決まります。

社内の担当者が書く記事の制作を外注する型を受け取り社内で回す
分野の知見の入れやすさ◎△○
記事を出し続けやすさ△○○
社内でかかる手間執筆から公開まで監修と公開前の確認型を使った記事づくりと公開前の確認
向いている会社書く時間を取れる担当者がいる分野の事実を確かめる監修者を立てられる分野に詳しい人が確認の時間を取れる

分野に詳しい人が社内にいて、書く時間だけが足りない会社には、制作会社から記事の型を受け取って社内で回す方法が合います。社内に確かめる人がいない場合は、外注に加えて社外の監修者を立てます。

バーティカルメディアでよくある質問

バーティカルメディアを始めるときに出やすい3つの質問に答えます。

記事が少なくても分野を絞っていい?

記事が少ないうちから、分野は絞ってかまいません。記事が少ないうちに分野を広げると、記事どうしの関連が薄くなり、読み終えた人に次の記事を案内しにくくなるからです。分野を広げるのは、決めた分野で問い合わせに近いKWを書き終えてからでも遅くありません。

複数の分野を扱いたいときは?

複数の分野を扱うときは、読者が重なるかどうかで、1つのサイトにまとめるかを決めます。読者が同じで分野だけが違うなら、1つのサイトの中でカテゴリを分けます。読者も紹介したい商品も違うなら、サイトを分けて、それぞれをバーティカルメディアとして運営します。

社内に詳しい人がいなくても始められる?

分野に詳しい人が社内にいなくても、社外の監修者を立てれば始められます。分野の事実を確かめる人がいないまま公開する形は避けます。取引先の専門家や、その分野の資格を持つ人に、公開前の確認を頼む方法があります。

まとめ|バーティカルメディアは分野を絞る運営の方針

バーティカルメディアは、特定の分野に絞って情報を届けるメディアです。オウンドメディアとは分け方の軸が違い、自社のオウンドメディアを1つの分野に絞れば、そのままバーティカルメディアになります。

先に決めるのは、分野の範囲と、その分野を書き続ける体制です。分野は3つの条件がそろう範囲に絞り、KWは問い合わせに近く上位を取れる見込みのあるものから書きます。私たち合同会社Writers-hubは、記事コンテンツの制作支援として、KW戦略設計と制作体制の構築を行い、自社と取引先のサイトで毎日公開している記事の型もお渡ししています。

分野とKWが決まったら、記事を書き続ける体制はありますか

弊社の記事コンテンツの制作支援では、弊社が自社と取引先のサイトで記事を毎日公開する運用で使っている、記事の指示文を作るツールを、御社で回せる形でお渡しします。公開前の確認は御社で行っていただくので、分野に詳しい方の知見を記事に入れられます。編集者・ライター・監修者のチーム編成、レギュレーション策定、品質管理フローづくりからの支援もできます。料金は公開しておらず、オンライン30分の無料相談で見積もります。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

読んで終わりにしないために

記事の内容を自社に当てはめるとどうなるか、オンライン30分で一緒に整理します。費用はかかりません。