「クエリ選定は、ツールで出した検索クエリの一覧から、検索ボリュームの大きい順に選べばよさそう」。検索ボリュームが候補どうしを数字で比べられる数少ない手がかりのため、数字の大きさで決めるものと思われがちです。ところが、クエリ選定で先に決めるのは、どのクエリを同じ記事で答え、どれを別の記事に分けるかです。検索ボリュームは、分けた後に書く順番を決める目安の1つにとどまります。
本記事では、クエリ選定の意味から、5つの手順、1つの記事で答えるクエリの見分け方、既存の記事のクエリの選び直し方まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- クエリ選定では、書き手が使いたい言葉でなく、検索した人が実際に打った言葉から選ぶ
- 2つのクエリを1つの記事で答えるかは、上位10件に同じ記事や同じ種類の記事が並ぶかで決める
- 優先順位は、自社が答えを持っているかと問い合わせに近いかを先に見て、検索ボリュームは最後に比べる
- 既にある記事は、Search Consoleで表示回数が多いのに順位が11位より下のクエリから直す
クエリ選定とは何を選ぶ作業か
クエリ選定とは、検索した人が実際に打った言葉(検索クエリ)の中から、自社のページで答えるものを選ぶ作業です。SEOでは「キーワード選定」とほぼ同じ意味で使われます。
キーワードとクエリの違いは、言葉を決める人です。Google広告のヘルプでも、キーワードは広告主が設定する語句、検索語句は利用者が検索するときに入力する語句として呼び分けられています。
検索クエリの種類や、キーワードとの違いの詳しい説明は、検索クエリとは?キーワードとの違いと種類、調べ方と活かし方を解説にまとめました。
リスティング広告の運用で「クエリ選定」と言うときは、Google広告の検索語句レポートで広告が表示された検索語句を見て、除外キーワードに入れる語句を選ぶ作業を指すことがあります。
クエリ選定の5つの手順
クエリ選定の手順は、次の5つです。
自社のサービス名や、問い合わせで聞かれる悩みをGoogleの検索窓に入れ、表示される検索候補(サジェスト)を書き出します。既に記事があるサイトなら、Search Consoleに出ている検索クエリも候補です。
候補のクエリを実際に検索し、上位10件に並ぶページの種類と、各ページが冒頭で答えている疑問を確かめます。
上位10件に同じ記事や同じ種類の記事が並ぶクエリどうしは、1つの記事で答えられます。
まとめたクエリは、自社が答えを持っているか、問い合わせに近いかを先に見て、検索ボリュームは最後に比べます。
まとめたクエリ1組に記事を1つ割り当て、クエリと記事のURLを表に書き残します。書き残した表は、次に記事を企画するとき、同じクエリを別の記事で狙っていないかを確かめる手がかりです。
手順のうち時間がかかるのは、クエリを1つずつ検索して上位10件を見る作業です。候補が多いときは、「キーワード選定 やり方」と「キーワード 選定 やり方」のように表記だけが違うクエリを先にまとめ、代表のクエリだけを検索すると、見る回数を減らせます。

同じ記事で答えるクエリの見分け方
2つのクエリを1つの記事で答えてよいかは、両方のクエリで検索し、上位10件に同じ記事や同じ種類の記事が並ぶかで見分けます。上位10件に同じ記事が並ぶなら、1つの記事で両方の疑問に答えられることを、上位の記事が示しているからです。
2026年10月に「クエリ選定」と「キーワード選定 やり方」で検索すると、上位10件のうち3件が同じ記事でした。「キーワード選定 やり方」の残り7件も、キーワード選定の手順を解説する記事です。一方、「クエリ選定」と「検索クエリとは」の上位10件に同じページは1件もなく、「検索クエリとは」の上位には言葉の意味を解説する記事が並びました。
検索結果の違いから、手順を知りたい人の「キーワード選定 やり方」はクエリ選定の記事で答え、意味を知りたい人の「検索クエリとは」は別の記事で答えると決められます。

集めたクエリの3つの分け方
集めたクエリは、検索結果を見たうえで次の3つに分けます。
分け方 | 当てはまるクエリ | 例 |
|---|---|---|
この記事で答える | 上位10件に同じ記事か同じ種類の記事が並ぶ | キーワード選定 やり方 |
別の記事で答える | 上位10件に並ぶ記事の種類が違う | 検索クエリとは |
書かない | 特定のサイトへ行きたい人が打つか、自社では答えを書けない | キーワードプランナー ログイン |
SEOツールで取り出したクエリの分け方
SEOツールでは、競合の記事が上位に表示されているクエリを一覧で取り出せます。ただ、上位の記事の主題から外れたクエリも混ざることがあるため、一覧のクエリも、検索結果を見て分けてから使います。言い回しが違うだけのクエリは、見出しを分けて立てる必要もありません。Googleは、ページにそのとおりの語句が無くても、さまざまな検索語句との関連を把握できると説明しています。

※ 出典:Google 検索セントラル「SEOスターターガイド」
クエリの優先順位の付け方
まとめたクエリの優先順位は、自社が答えを持っているかから順に、次の4つを見て決めます。
見る順 | 見るもの | 目安 |
|---|---|---|
1 | 自社の答え | 自社の商品や現場の経験で、上位の記事に無い答えを書けるクエリを先に書く |
2 | 問い合わせへの近さ | 「費用」「比較」「依頼」など、検討が進んだ人が使う語を含むクエリを先に書く |
3 | 上位の顔ぶれ | 上位10件が大手のメディアや公的機関のページで占められているクエリは後回しにする |
4 | 検索ボリューム | キーワードプランナーで月間の検索数の見積もりを比べ、大きいほうを先に書く |
上位の顔ぶれから、自社の記事が上位に入れるかを見積もる方法は、SEO難易度とは?ツールの数値の読み方と自社で狙えるかの判断基準が参考になるでしょう。
検索ボリュームを最後に見る理由
検索ボリュームを最後に見るのは、数字が大きくても、自社が答えを持たないクエリや客にならない人のクエリでは、上位に入っても問い合わせが増えないためです。
キーワードプランナーの月間検索ボリュームは見積もりで、検索数が非常に少ないキーワードには数字が出ません。数字が出ないクエリも、商談で客から聞かれる言葉なら候補に残します。
検索ボリュームの大きいクエリへ広げる順番
検索ボリュームの大きいクエリをいつ書くかは、記事で増やしたいものがアクセスか問い合わせかで変わります。
検索ボリュームの大きいクエリから書いたほうが、早くアクセスが増えるのではないでしょうか。
編集部
アクセスの数を増やすことが目的なら、検索ボリュームの大きいクエリから書く考え方もあります。ただ、検索ボリュームの大きいクエリほど上位10件に大手のメディアが並びやすく、記事が上位に入るまでの時間は長くなりがちです。先に検討の進んだ人が打つクエリで問い合わせの来る記事を作り、検索ボリュームの大きいクエリへ広げる順番もあります。
集めたクエリ、検索結果まで見て分けられていますか
候補のクエリを1つずつ検索し、上位10件を見比べて分ける作業は、候補が増えるほど時間がかかります。弊社のキーワード戦略の設計では、候補のクエリごとに検索結果を確かめ、どのクエリをどの記事で答えるかと、手を付ける優先順位を決めます。
サーチコンソールで既存記事のクエリを選ぶ方法
既に記事があるサイトのクエリ選定では、Search Consoleの検索パフォーマンスで、表示回数が多いのに順位やクリック率が低いクエリから選びます。表示回数が多いクエリは、自社の記事が既に検索結果に出ていて、直せば流入が増える見込みがあるからです。
検索パフォーマンスの「クエリ」タブで、表示回数の多い順に並べ替えます。クエリをクリックしてから「ページ」タブに切り替えると、クリックしたクエリで表示された自社の記事が分かります。
サーチコンソールの表で見える状態ごとの選び方
Search Consoleの表で見える状態ごとの選び方は、次の4つです。
表で見えたこと | 選び方 |
|---|---|
表示回数が多いのに、平均掲載順位が11位より下 | 表示されている記事を直す候補にし、上位10件が答えていて自社の記事に無い疑問を足す |
表示回数が多いのに、クリック率が低い | タイトルと説明文を、クエリの答えが伝わる言い方に直す |
想定していないクエリで表示されている | 上位10件に並ぶ記事の種類を見て、今の記事で答えるか、新しい記事を作るかを決める |
同じクエリで自社の2つの記事が表示される | どちらの記事で答えるかを決め、もう一方は内容を分けるか1つにまとめる |
サーチコンソールの表に出ないクエリ
Search Consoleの表には、ユーザーのプライバシーを守るため、ごくまれなクエリが出ません。内部的な制限で表に出ないクエリもあるとGoogleは説明しており、Search Consoleだけで選ぶと検索数の少ないクエリを見落とします。検索候補(サジェスト)などで集めた候補と合わせて選んでください。

※ 出典:Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): ディメンションとデータのグループ化」
検索クエリが表に出ないときの確かめ方は、Googleの検索クエリの調べ方|表示されない原因と活用の手順にまとめました。
クエリ選定でよくある質問
クエリ選定でよくある質問は、次の2つです。
候補のクエリを書き出す作業と、言い回しの近いクエリを仮にまとめる作業は、生成AIに任せられます。ただし、生成AIが挙げるクエリには、実際にはほとんど検索されない言い回しが混ざることがあります。検索ボリュームはキーワードプランナーなどのツールで調べ、1つの記事で答えるかは実際の検索結果を見て決めてください。
クエリ選定は、無料のツールだけでも始められます。検索候補(サジェスト)とSearch Consoleは、無料で使えるツールです。キーワードプランナーも無料ですが、Google広告のアカウントを作り、支払い情報の入力まで設定を済ませる必要があります。有料のSEOツールで早くなるのは、競合の記事が表示されているクエリを一覧で取り出す作業です。
まとめ|クエリ選定は選ぶ前に分ける
クエリ選定は、検索ボリュームで選ぶ前に、同じ記事で答えるクエリごとに分ける作業です。分けた後に、自社が答えを持っているかと問い合わせに近いかで書く順番を決め、まとめたクエリごとに答える記事を1つ決めます。
私たち合同会社Writers-hubは、SEO記事のクエリ選定から記事の制作までを手がける記事制作会社です。集めたクエリの一覧がある段階からでも、ご相談いただけます。
既にある記事と新しく書く記事、クエリで振り分けられていますか
お手元のクエリの一覧と、既にある記事のURLをお送りいただければ、検索結果を見比べ、どのクエリをどの記事で答え、どれを新しく書くかを一緒に決めます。







