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セマンティック検索とは?キーワード検索との違いと使われる場面を解説

セマンティック検索は、検索語と同じ文字があるかではなく、語の意味や探す人の意図から結果を返す検索です。型番や新しい商品名のように埋め込みモデルが学習していない語は苦手なため、Google検索などではキーワード検索と組み合わせて使われています。記事では、読者が検索に使う語を、見出しや本文で自然に使ったうえで、言い換えを並べずに問いへの答えを書きます。

1つの検索窓から伸びた線が、形の違う何足もの靴の絵へつながり、靴と関係のない物の絵にはつながっていない図。

「セマンティック検索は、キーワード検索をAIで賢くしたものだろう」。どちらも検索窓に語を入れて結果の一覧を受け取るので、同じ仕組みの延長と思われがちです。ところが、セマンティック検索は語の意味が近いかで結果を選ぶ、キーワード検索とは別の仕組みです。「ランニングシューズ」と探した人に「スニーカー」や「運動靴」と書かれた商品も示せるのは、文字ではなく意味で照らし合わせているからです。

本記事では、セマンティック検索の意味とキーワード検索との違いから、Google検索や記事の書き方との関わりまで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • セマンティック検索は、検索語の文字ではなく、語の意味の近さで結果を選ぶ
  • キーワード検索は、検索語と同じ文字を含むページを主な手がかりにして返す
  • 埋め込みモデルによるセマンティック検索は、型番や新しい商品名など、モデルが学習していない語を見つけにくい
  • Google検索は、キーワード検索とセマンティック検索を組み合わせている
  • 記事では、読者が検索に使う語を見出しや本文で自然に使えば、言い換えを並べる必要はない

セマンティック検索とは意味で探す検索

セマンティック検索は、検索語の文字の一致ではなく、語の意味や検索した人の意図から結果を返す検索です。セマンティック(semantic)は、英語で「意味の」を表す言葉です。単語どうしの関係のほか、検索した場所や以前の検索なども手がかりにして、検索した人の目的に合う結果を選びます。

たとえば「グラフィックデザインを学ぶ学生に最適なノートパソコン」と検索すると、キーワード検索は「グラフィックデザイン」「学生」「ノートパソコン」などの語を含むページを探します。セマンティック検索は、高性能なグラフィックカードや十分なメモリ、色を正確に映す画面などを備えた機種が求められていると読み取ります。そのうえで、デザインの作業に向くノートパソコンを薦めるページを返します。

(参考:セマンティック検索の概要と仕組み(Google Cloud))

セマンティック検索とキーワード検索の違い

セマンティック検索とキーワード検索の違いは、検索語とページを照らし合わせるときに、キーワード検索は同じ文字があるかを見て、セマンティック検索は意味が近いかを見る点です。

探し方

キーワード検索

セマンティック検索

言い換えた語で探したとき

同じ文字が無いページは出にくい

意味が近いページも出る

文章で質問したとき

質問に含まれる語でページを探す

質問の意図をくみ取ってページを探す

型番や新しい商品名で探したとき

文字が一致すれば出る

モデルが学習していない語は見つけにくい

(参考:ハイブリッド検索について(Google Cloud))

キーワード検索とセマンティック検索の照らし合わせ方を左右に並べて比べた図

セマンティック検索が意味を読み取る仕組み

セマンティック検索は、検索語とページの両方を分析し、意味が近いページを選んで返します。

1
STEP
検索語の分析

検索語の中のキーワードやフレーズ、エンティティを見分け、語どうしの関係から検索した人の意図を読み取ります。エンティティは、人や物、場所のように、ほかと区別できる対象です。

2
STEP
ナレッジグラフによる文脈の補足

エンティティとその関係をまとめた大きなデータベース(ナレッジグラフ)を使い、検索語の文脈を補うことがよくあります。

3
STEP
ページの内容の分析

ページも語の一致だけでは見ず、全体の話題や感情、出てくるエンティティから、検索との関連性を判断します。

4
STEP
関連性の高い順の表示

検索語との関連性と意味の近さに応じてページを選び、最も関連性の高い結果を表示します。

意味の近さを数値で計算する方法の1つが、ベクトル検索です。埋め込み(エンベディング)と呼ばれる処理で文章を数値の並び(ベクトル)に変えると、意味の近い文章ほど近い位置に置かれ、検索語の近くにある文章をすばやく探せます。

文章を意味の近さで並べた点の地図と、検索語に近い点が選ばれる様子を示した図

ベクトル検索とセマンティック検索は、同じものではありません。セマンティック検索はベクトルを使うこともありますが、ナレッジグラフのように語の意味や関係を理解するほかの方法も含む、より広い考え方です。

セマンティック検索が苦手な語とハイブリッド検索

セマンティック検索が苦手なのは、意味を数値に変えるモデル(埋め込みモデル)が学習していない語です。たとえば、商品番号やSKU(在庫を管理する単位ごとの番号)、追加したばかりの新しい商品名、社内だけで使うコードネームが当てはまります。

意味で探す仕組みと文字で探す仕組みを1つの検索に持たせたのが、ハイブリッド検索です。ハイブリッド検索は、意味の近さで探した結果と、文字の一致で探した結果を組み合わせて返すため、言い換えの語と型番の両方に対応できます。

意味で探した結果と文字で探した結果が1つの結果一覧にまとまるハイブリッド検索の図

セマンティック検索が使われる3つの場面

セマンティック検索は、探す人の言葉と、商品や文書に書かれた言葉がずれやすい場面で使われます。

ECサイトで商品を探すとき

ECサイトの商品検索では、商品説明に検索語と同じ言葉が無くても、意味が合う商品を結果に出せます。たとえば「暖かい冬用手袋」と探すと、説明に「暖かい」と書かれていなくても、ウールやフリースなどの暖かい素材の手袋が表示されます。

社内の文書を探すとき

社内の情報検索では、従業員が社内のデータベースやイントラネット、資料の保管場所から、必要な情報を早く見つけるために使われます。生成AIが社内の文書などを検索し、見つけた情報をもとに回答を作るRAG(検索拡張生成)でも、元になる文書を意味の近さで探す仕組みが使われるようになっています。探した文書が質問と関係の薄いものだと、回答が的外れになったり、不正確になったりすることがあります。

Googleで検索するとき

Google検索も、キーワード検索とセマンティック検索を組み合わせたハイブリッド検索の1つです。Googleは2015年に、RankBrainというAIのモデルによるセマンティック検索を、キーワードで探す仕組みに加えました。

ページに検索語と同じ言葉が無くても、意味が合えばGoogleは検索結果に出せます。「ノートパソコンの明るさ変更」と検索した人に、メーカーが「明るさ調整」と書いたページを示せるのは、Googleの類義語の仕組みが2つの言葉と意図の関係を理解しているからです。

(参考:Google によるランキング結果の決定方法(Google 検索))

セマンティック検索を踏まえた記事の書き方

Google検索が意味でページを選ぶようになっても、記事の書き方で変わるのは、言い換えの語をすべて入れなくてよくなった点です。読者が検索に使う語を見出しや本文で自然に使うことは、今も変わりません。

見出しと本文に入れる語

見出しと本文には、想定する読者が検索に使う語を入れます。検索語と同じ語が見出しや本文にあることは、Googleが関連性を判断する最も基本的な手がかりだからです。

詳しい人と詳しくない人では、検索に使う語が違います。「シャルキュトリ」と探す人もいれば「チーズボード」と探す人もいるので、記事で想定する読者がどちらの語を使うかを決めてから、見出しの語を選びます。

(参考:Google 公式 SEO スターター ガイド(Google 検索セントラル))

読者が検索に使う語と知りたいことの調べ方は、検索意図とは?4つの種類と上位10件を数えて確かめる調べ方にまとめています。

言い換えの語の使い方

言い換えの語は、読者の問いに答える文の中で自然に出てくるものだけを使います。Googleの言語マッチングの仕組みが、そのとおりの語句が無いページでも検索語との関連を把握するため、探し方をすべて予想して書く必要はありません。

Web担当者Web担当者

いろいろな検索で出るように、言い換えの語を本文にたくさん入れたほうがいいですか?

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

文章に自然な言葉のばらつきがあれば、使う語が増えるぶん、検索に出る機会も増えます。ただ、検索順位を操作する目的で同じ語句を不自然に繰り返すと、Googleのスパムに関するポリシーでキーワードの乱用に当たります。

「犬」で検索した人に必要なのは、「犬」という語が何百回も出てくるページではありません。Googleは、犬の画像や動画、犬種の一覧のように、検索語のほかに関連する内容がページにあるかも評価します。記事でいえば、語の説明を繰り返す代わりに、読者が次に知りたい手順や比較、例を書くことが、関連する内容を増やす書き方です。

狙っている検索語は、記事の見出しと本文に入っていますか

Search Consoleで記事ごとに表示されている検索語と、記事のURLを相談フォームに書いてください。ご相談は無料で、オンラインで30分程度です。

サイト内検索がセマンティック検索かの確かめ方

自社のサイト内検索が意味で探しているかは、ページに書いていない言い換えの語で検索すると確かめられます。次の3つの検索方法で試すと、言い換えと型番のどちらに強い検索かの手がかりが得られます。

1
STEP
ページに無い言い換えの語での検索

「料金」と書いたページを「費用」や「値段」で探すように、ページに無い言い換えの語で検索します。目当てのページが出なければ、そのサイト内検索は文字の一致だけで探している可能性があります。

2
STEP
文章の質問での検索

「〜するにはどうすればいい」のように、質問の文で検索し、質問に答えるページが上位に出るかを見ます。質問の中の語を含むだけのページが並ぶなら、文字の一致で探している可能性があります。

3
STEP
商品番号や固有の名前での検索

商品番号や、サイトの中でだけ使う商品名・サービス名で検索します。目当てのページが出なければ、文字の一致で探す仕組みが足りていない可能性があります。

言い換えの語で目当てのページが出ないサイトでも、訪問者が商品番号や商品名で探すことが多いなら、文字の一致で探す今の検索で足ります。訪問者がどんな語で探しているかは、GA4でサイト内検索の計測を有効にし、検索語句を取得する設定をしていれば、サイト内検索の語句で分かります。サイト内検索を入れるかの決め方と、GA4で語句を見る方法は、サイト内検索とは?3つの種類の違いと導入するかの決め方を解説にまとめています。

自社のサイト内検索で、言い換えの語を試しましたか

サイトのURLと、GA4で見たサイト内検索の語句の上位を相談フォームに書いてください。ご相談は無料で、オンラインで30分程度です。

まとめ|セマンティック検索は文字ではなく意味で探す

セマンティック検索は、検索語の文字の一致ではなく、語の意味や検索した人の意図から結果を返す検索です。言い換えや文章の質問に強い一方、埋め込みモデルが学習していない型番や新しい商品名は苦手なため、Google検索のようにキーワード検索と組み合わせて使う形が一般的です。

自社のサイト内検索が意味で探しているかは、ページに無い言い換えの語で検索して確かめます。記事の書き方では、読者が検索に使う語を見出しに入れ、言い換えは並べずに問いに答えます。

私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作してきた記事制作会社です。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

読んで終わりにしないために

記事の内容を自社に当てはめるとどうなるか、オンライン30分で一緒に整理します。費用はかかりません。