「サイトマップは、Googleに送るsitemap.xmlのこと」。Search Consoleのメニューにも「サイトマップ」の項目があり、SEOの話で目にするのはたいていこのファイルなので、そう受け取られがちです。ところが、制作会社との打ち合わせで「サイトマップ」と言えばページの構成図を指し、フッターにある「サイトマップ」は訪問者向けのリンクの一覧です。サイトマップは、検索エンジン向けのXML、訪問者向けのHTML、設計用の構成図の3つに分かれ、読む相手も、要るかどうかの基準も別々です。
本記事では、3つのサイトマップの役割と、話に出たときの見分け方から、自社サイトにどれが要るかの判断基準まで、記事制作の会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 「サイトマップ」は、検索エンジン向けのXMLサイトマップ、訪問者向けのHTMLサイトマップ、制作の設計に使うサイト構成図の3つを指す
- Search Consoleやrobots.txtの話ならXML、フッターのリンクならHTML、制作の打ち合わせなら構成図を指している
- XMLサイトマップは、ページ数が多いサイト、公開して間もないサイト、画像や動画を検索結果に出したいサイトで役立つ
- HTMLサイトマップは、メニューとフッターだけでは主なページへの行き方を示しきれないサイトで置く
- XMLサイトマップに載せるのは検索結果に出したいページのURLだけで、構成図のページをすべて載せるわけではない
サイトマップの3つの種類
サイトマップは、サイトにあるページを一覧にしたものの呼び名で、読む相手によって3つの種類に分かれ、形も使う場面も違います。

検索エンジン向けのXMLサイトマップ
XMLサイトマップは、サイトにあるページのURLを、Googleなどの検索エンジンに伝えるためのファイルです。Googleは、サイトマップをページや動画などのファイルの情報と関係を伝えるファイルと説明し、検索エンジンはサイトマップを読んでサイトをより効率よくクロールするとしています。
人が読むためのものではないので、サイトのメニューには出てきません。sitemap.xmlのような名前でサーバーに置かれます。Search Consoleの「サイトマップ」レポートから送信するのも、主にXMLサイトマップです。書き方とタグの意味は、XMLサイトマップの書き方と作り方の記事で詳しく扱っています。
訪問者向けのHTMLサイトマップ
HTMLサイトマップは、サイトの主なページへのリンクを1ページに並べた、訪問者向けのページです。フッターに置いた「サイトマップ」というリンクから開く形が一般的です。
メニューで目当てのページを見つけられなかった訪問者が、カテゴリごとに並んだリンクの中から探せるようにするのが役割です。検索エンジンに送信するものではなく、サイトの中の普通のページとして公開します。
設計に使うサイト構成図
サイト構成図は、サイトにどんなページを作り、どの階層に置くかを、トップページを頂点にした図や表にした設計の資料です。Webサイトを新しく作るときや作り直すときに、発注する側と制作会社が、作るページの数と並びをそろえるために使います。
完成したサイトには載らず、訪問者や検索エンジンが目にすることはありません。公開した後も、ページを足すときにどの階層へ置くかを決める資料になります。
「サイトマップ」がどれを指すかの見分け方
会話や画面に出てきた「サイトマップ」がどれを指すかは、その言葉が出てきた場所で見分けられます。
出てきた場所 | 指しているもの |
|---|---|
Search Consoleの「サイトマップ」レポート、robots.txt、sitemap.xmlのようなURL | XMLサイトマップ |
サイトのフッターやメニューにある「サイトマップ」のリンク | HTMLサイトマップ |
制作会社との打ち合わせ、見積もり、制作の提案書 | サイト構成図 |
迷いやすいのは、サイトを作る前の段階で、制作会社から「サイトマップ」を求められたときです。
制作会社から「まずサイトマップを用意してください」と言われました。sitemap.xmlを作ればよいのでしょうか?
編集部
SEOの話で「サイトマップ」と言えばsitemap.xmlのことですが、サイトを作る前の打ち合わせで求められるのは、たいていサイト構成図です。sitemap.xmlは、公開するURLが固まってからCMSなどで用意します。図と表のどちらで、どの項目まで書けばよいかを先に聞いておくと、作り直さずに済みます。
XMLサイトマップが要るかの判断基準
XMLサイトマップは、次の3つのどれかに当てはまるサイトで必要になることがあると、Googleは説明しています。
- ページ数が多く、すべてのページにほかのページからリンクがあるかを確かめきれない
- 公開して間もなく、ほかのサイトからのリンクが少ない
- 画像や動画が多い、またはGoogleニュースに表示されている
反対に、検索結果に出したいページがおよそ500ページ以下で、トップページからリンクをたどれば重要なページにすべて行き着き、検索結果に出したい画像や動画も多くないサイトは、なくても困らない可能性があります。ページどうしがリンクでつながっていれば、Googleは通常、ほとんどのページを見つけられるからです。

ただし、WordPressやWixのようなCMSは、検索エンジンが使えるサイトマップを自動で用意していることが多く、その場合は何もしなくてよいとGoogleは説明しています。要るかどうかを自分で決める必要があるのは、CMSが自動で作らない仕組みのサイトです。

作り方とSearch Consoleへの送信の手順は、sitemap.xmlの作り方と送信方法の記事にまとめています。
Search Consoleに送ったサイトマップ、中身を開いて確かめましたか
Search Consoleの「サイトマップ」レポートの画面と、サイトのURLを見せてください。送信したサイトマップに検索結果に出したくないページのURLが入っていないか、メニューからたどれないページがサイトマップにしか載っていないかを一緒に確かめます。
HTMLサイトマップが要るかの判断基準
HTMLサイトマップが要るかどうかは、訪問者がメニューとフッターだけで、主なページへの行き方を見つけられるかで決まります。ページ数が少なく、トップページのメニューから全ページに行けるサイトなら、メニューがサイトマップの役割を兼ねるので、別に作らなくてかまいません。
反対に、サービスや拠点、製品のページが多く、メニューに全部を並べきれないサイトでは、カテゴリごとにリンクを並べたHTMLサイトマップが、目当てのページを探す手がかりになります。
アクセシビリティの基準WCAG 2.2のレベルAAを目標にしているサイトでは、HTMLサイトマップがその基準を満たす手段の1つになります。レベルAAの達成基準2.4.5は、あるページを見つける手段を複数用意することを求めています。W3Cの解説書の日本語訳には、満たす方法として、サイトマップ、サイト内検索、目次などのうち2つ以上を用いる方法が挙がっています。同じ解説書は、全ページにトップページからリンクしている3〜4ページのサイトなら、トップページのリンクがサイトマップの役割も果たすとしています。
HTMLサイトマップのページもリンクの集まりなので、Googleがページを見つける経路の1つにはなります。ただ、置くと検索順位が上がるという説明は、Googleの現行のドキュメントでは公式には確認できていません。
サイト構成図を作る場面
サイト構成図が要るのは、ページをまとめて作るときと、ページの並びを複数の人で決めるときです。具体的には、次の4つの場面で作ります。
- サイトを新しく作るとき
- サイトを作り直すとき
- 制作会社にサイトの制作を頼むとき
- サービスやカテゴリを足して、ページの並びが変わるとき
構成図で先にページの数と階層を決めておくと、制作の見積もりの元になるページ数と、メニューに並べる項目が、作り始める前に決まります。作り直すときは、今あるページのURLも構成図に書き込んでおくと、URLが変わるページを転送の設定から漏らさずに済みます。
ブログの記事を1本足す、ページの文章を直すといった、ページの並びが変わらない作業では、構成図を作り直しません。
3つのサイトマップで載せるページの違い
3つのサイトマップは、載せるページの範囲も違います。構成図には作るページをすべて載せ、HTMLサイトマップには訪問者が探すページを、XMLサイトマップには検索結果に出したいページのURLだけを載せます。
ページの例 | 構成図 | HTML | XML |
|---|---|---|---|
トップページ、サービスのページ | ○ | ○ | ○ |
ブログの記事 | ○ | 数が多ければカテゴリまで | ○ |
お問い合わせのフォーム | ○ | ○ | ○ |
フォームの送信完了ページ | ○ | × | × |
ログインが必要な会員のページ | ○ | × | × |
並び替えや絞り込みで変わるURL | × | × | × |
送信完了ページや会員のページは、作るページなので構成図には要ります。一方で、訪問者がリンクや検索結果から直接開いても役に立たないので、HTMLサイトマップにもXMLサイトマップにも載せません。同じ内容を表示するURLが複数あるときは、Googleの説明のとおり、そのうち1つを正規のURLに選んでサイトマップに載せ、ほかのURLは原則として載せません。
とりわけ見落とされがちなのが、CMSが自動で作るXMLサイトマップに、検索結果に出す必要のない一覧ページが入っている場合があることです。自動で作られたファイルも一度開き、載っているURLを構成図と見比べます。

構成図をページの一覧表で作り、「検索結果に出すか」と「HTMLサイトマップに載せるか」の2列を足しておくと、3つのサイトマップを同じ一覧から作れて、載せるページが食い違いません。
構成図にあるページと、XMLサイトマップのURL、そろっていますか
ページの一覧表か構成図と、XMLサイトマップのURLを見せてください。一覧の1行ずつについて、検索結果に出すページか、XMLサイトマップから外すページかを一緒に分けます。
サイトマップのよくある質問
サイトマップについて、よくある3つの質問に答えます。
サイトマップを送ればSEOに効く?
XMLサイトマップは、GoogleにURLを見つけてもらうための手段です。Googleの説明にも、送れば順位が上がるとは書かれていません。サイトマップの送信はサイトマップがあることを知らせるだけで、Googleがダウンロードすることも、URLのクロールに使うことも保証されないと説明されています。順位との関係は、サイトマップのSEO効果の記事で扱っています。
サイトツリーやディレクトリマップとの違いは?
サイトツリーは、サイト構成図の別の呼び方として使われることが多い言葉です。ディレクトリマップは、構成図に載せたページごとに、URLやページのタイトルまで書き込んだ表を指して使われます。ページの間のリンクまで線で描く図は、コンテンツマップと呼ばれます。
自社サイトのサイトマップはどこで確かめる?
XMLサイトマップは、ドメインの直下にあるrobots.txtを開き、「Sitemap:」で始まる行があれば、そこに書かれたURLで中身を確かめられます(XML以外の形式のサイトマップが書かれていることもあります)。Search Consoleを使っていれば、「サイトマップ」レポートで、送信済みのサイトマップと、Googleがそのサイトマップにアクセスした日を確かめられます。
どちらにも見当たらないときは、CMSの設定か、サイトを作った制作会社に、サイトマップを自動で作る仕組みがあるかを確かめます。HTMLサイトマップがあるかは、フッターに「サイトマップ」のリンクがあるかで分かります。
robots.txtへの記載は任意なので、「Sitemap:」の行が無くても、サイトマップが無いとは限りません。
まとめ|サイトマップは読む相手で3つに分けて考える
サイトマップは、読む相手によって3つに分かれ、要るかどうかも読む相手ごとに決まります。検索エンジンが読むXMLはGoogleが挙げる3つの条件に当てはまるかで、訪問者が開くHTMLはメニューで主なページに行けるかで、制作に関わる人が使う構成図はページの並びを決める場面があるかで判断します。
すでにCMSがXMLサイトマップを作っているサイトでは、新しく作るより、載っているURLが検索結果に出したいページと合っているかを確かめるほうが先です。
私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作してきた記事制作の会社です。サイトのページの一覧とXMLサイトマップの中身を見比べ、どこから直すかを決める相談を受け付けています。
自社サイトに、3つのサイトマップのどれが要るか決まっていますか
サイトのURLと、検索結果に出したいページのおおよその数、Search Consoleを使っているかどうかをお知らせください。3つのサイトマップのうち、どれを用意し、どれは今のままでよいかを一緒に決めます。







