「サブドメインとサブディレクトリは、SEOで有利なほうを選べば決まるはず」。どちらもURLの書き方が違うだけで、サイトの中身は同じように作れるため、差が出るのは検索の評価くらいだと思われがちです。ところが、Googleは、サブフォルダとサブドメインのどちらを使っても、インデックス登録やランキングへの影響は特にないと説明しています。置き場所で変わるのは更新の体制、サーバーの設定、計測の方法で、この3点を順に確かめれば、自社のサイトでどちらにするかを決められます。
本記事では、URLの形の違いから、運営体制・技術・計測の順に確かめる手順、今後の拡張で答えが変わる場面まで、Webサイトの制作とSEOを手がける会社の視点で順を追ってお伝えします。
- サブディレクトリは本体と同じホスト名の下の階層に、サブドメインは本体と別のホスト名にページを置く方法です
- Googleは、サブフォルダとサブドメインのどちらを使っても、インデックス登録やランキングへの影響は特にないと説明しています
- 本体と同じCMSで更新し、本体と同じサイト名で出すなら、サブディレクトリを選べます
- 別のシステムで作るページは、本体のサーバーで振り分けられるかどうかで置き場所が決まります
- 事業の切り離しや国ごとのサイトを予定しているなら、置き場所を決める前に答えを見直します
サブドメインとサブディレクトリのURLの違い
サブドメインとサブディレクトリの違いは、新しいページを本体と別のホスト名に置くか、本体と同じホスト名の下の階層に置くかです。ホスト名は、URLの「https://」の後ろから最初の「/」までの部分を指します。
会社のブログを例にすると、2つのURLと、本体との関係は次の表のとおりです。
項目 | サブディレクトリ | サブドメイン |
|---|---|---|
URLの例 | example.com/blog/ | blog.example.com |
ホスト名 | 本体と同じ | 本体と別 |
始めるときの設定 | 本体のCMSにページを足す | DNSのレコードとSSL証明書を足す |
robots.txt | 本体のファイルを共有する | サブドメインに別のファイルを置く |
検索結果のサイト名 | 本体と同じ名前が出る | 別の名前を希望として指定できる |
サブディレクトリの意味は「サブディレクトリとは?」、サブドメインで本体と分けられる項目は「サブドメインのメリットとデメリット」で詳しく紹介しています。

SEOで有利なのはどちらか
Google 検索のクロールとインデックス登録に関するよくある質問によると、Googleは、サブフォルダとサブドメインのどちらを使っても、インデックス登録やランキングへの影響は特にないと説明しています。Googleの文書が2つを分けて書いているのは、クロールの割り当てやrobots.txt、サイト名のように、ホスト名ごとに決まる設定です。
検索結果の上位に同じサイトのページばかりが並ばないようにするGoogleの仕組みでは、サブドメインは通常、本体と同じサイトとして数えられます。Googleのランキングシステムの紹介にも、サイト多様性システムはサブドメインを通常はルートドメインの一部として扱うと書かれています。サブドメインに分けても、本体と別に上位の枠を取れるとは限りません。
上司から「SEOに強いのはサブディレクトリだから、そっちにして」と言われています。その理由だけで決めてよいでしょうか?
編集部
順位の有利不利は、Googleの文書からは決められません。決め手にするのは、新しいページを誰がどのシステムで更新するかです。本体と同じCMSで社内の担当が書くなら、次の手順でもサブディレクトリが答えになります。
※ Google 検索セントラル「Google 検索ランキング システムのご紹介」をもとにしています。
サブドメインかサブディレクトリかを決める3つの手順
サブドメインかサブディレクトリかは、運営体制、技術、計測の3つを、この順に確かめると決められます。手順ごとに確かめることと、答えに応じた置き場所は次の表のとおりです。
手順 | 確かめること | サブディレクトリになる答え | サブドメインになる答え |
|---|---|---|---|
1. 運営体制 | 誰がどのCMSで更新し、どのサイト名で出すか | 本体と同じCMSで、本体と同じ名前で出す | 本体と別の名前を希望として示す |
2. 技術 | 本体のサーバーで、別のシステムへ振り分けられるか | 振り分けられる | 振り分けられない |
3. 計測 | 本体と同じGA4とSearch Consoleで測れるか | 本体と同じGoogleタグを動かせば測れる | サブドメインにもタグを入れれば測れる |
手順1で、本体と同じ名前で出すものの、別のシステムで作ると分かったときは、手順2の答えで置き場所が決まります。手順3で測れないと分かったら、手順2に戻ってシステムか振り分けを選び直します。

更新の体制とサイト名の確認
運営体制の手順では、新しいページを本体と同じ担当がCMSで更新するか、検索結果に本体と同じサイト名で出してよいかを確かめます。両方とも本体と同じなら、サブディレクトリに置くと、DNSやSSL証明書を足さずに本体の管理画面のまま始められます。
検索結果に本体と別のサイト名を希望として示したいなら、サブドメインが候補です。Googleはサイト名をドメインかサブドメインの単位で扱い、サブディレクトリの単位ではサポートしていないためです。ただし、実際の表示名はGoogleが自動で生成します。
※ Google 検索セントラル「Google 検索でのサイト名」をもとにしています。
サーバーでの振り分けの確認
技術の手順では、本体のサーバーで「/blog/」などのパスへの要求だけを、別のシステムへ振り分けられるかを確かめます。
振り分けには、本体のサーバーかCDNで、パスごとに転送先を決める設定(リバースプロキシ)が要ります。レンタルサーバーやホームページ作成サービスではこの設定ができないことがあるため、本体のサーバーの管理者か制作会社に確かめます。
サブドメインにするときは、DNSのレコードとSSL証明書を足します。サブドメインでクロールを制御したいなら、サブドメイン直下に別のrobots.txtを置きます。Googleの仕様では、robots.txtのルールはファイルを置いたホストにだけ適用されるためです。
Googleが大まかな目安に挙げる、重複のないページが1万以上あり、コンテンツが毎日更新されるサイトでは、クロールの割り当ても確かめます。Googleは割り当てをホスト名ごとに決めるため、サブディレクトリの記事は本体と同じ割り当ての中でクロールされます。確かめ方は「サブディレクトリとは?」で扱っています。
※ Google のクロール インフラストラクチャ「Google による robots.txt の指定の解釈」「クロール バジェットの管理」をもとにしています。
GA4とサーチコンソールの確認
計測の手順では、選んだ置き場所のページを、本体と同じGA4のプロパティとSearch Consoleで測れるかを確かめます。サブディレクトリなら、Search Consoleの既存のプロパティで対象になるかを確かめ、新しいページにも本体と同じGoogleタグを動かせば、ページのパスで絞り込んで数字を分けて見られます。
サブドメインでは、本体と同じGA4のプロパティのタグを、サブドメインのページにも入れます。Googleタグは既定でCookieをできるだけ最上位のドメインに設定するため、「blog.example.com」と本体を行き来した人も同じCookieで測られます。
Search Consoleでは、ドメインプロパティで登録していれば、サブドメインのデータも含まれます。URLプレフィックスプロパティだけで登録しているなら、サブドメインのプロパティを足します。
サブドメインに自社のタグを入れられないと、本体から移った人の行動を追えません。
※ Google タグ「Cookie を設定、カスタマイズする」、Search Console ヘルプ「ウェブサイトまたはプラットフォームのプロパティを Search Console に追加する」をもとにしています。
「/blog/」を本体のサーバーで振り分けられるか、分からずに止まっていませんか
今のサイトのURLと、使っているサーバーやCMSの名前、新しいページを更新する担当を、相談フォームに書いてください。無料相談(オンライン30分)で、状況をうかがいます。
今後の拡張で答えが変わる場面
サブドメインかサブディレクトリかの答えは、事業の切り離しや国ごとのサイトを予定しているときに変わります。後から置き場所を変えるとURLがすべて変わるため、3つの手順で出した答えを今後の予定と照らし合わせてから決めます。
事業を別の会社へ移す、または売却する予定があるなら、サブドメインでも足りないことがあります。サブドメインは本体のドメインのDNSで作るため、ドメインごと渡さない限り、別の会社に持ち主を移せないからです。この場合は、最初から別のドメインを取るほうが後の移転を避けられます。判断の材料は「ドメインはSEOに影響するか」で扱っています。
国や言語ごとにサイトを分けるなら、Googleの多地域サイトの文書にある比較が材料になります。文書では、サブドメインの長所に複数の場所のサーバーを使えることとサイトを分割しやすいこと、サブディレクトリの長所に同じホストで管理しやすいことが挙げられています。国ごとに別の場所のサーバーを使うならサブドメイン、1つのサーバーでまとめて管理するならサブディレクトリが候補です。
置き場所を後から変えると、URLの変更を伴うサイトの移転になります。Googleは、古いURLからのリダイレクトを一般に1年以上残すよう勧めていて、移転中は検索の掲載順位が一時的に変動することがあるとしています。
※ Google 検索セントラル「多地域、多言語サイトの管理」「サイト・ホームページ移行について」をもとにしています。
サブドメインとサブディレクトリのよくある質問
サブドメインとサブディレクトリの選び方について、よくある2つの質問に答えます。
会社のブログはどちらに置く?
会社のブログを本体と同じCMSで社内の担当が書くなら、サブディレクトリに置きます。ブログだけを本体と別にWordPressで作るときは、本体のサーバーで「/blog/」をWordPressへ振り分けられればサブディレクトリ、振り分けられなければサブドメインです。
外部サービスで作る採用サイトは?
外部のサービスで作る採用サイトは、サービスが独自ドメインの設定に対応していれば、「recruit.example.com」のようなサブドメインで公開できます。サービスは本体のサーバーの外で動くため、サブディレクトリに置くには、手順2の振り分けの設定が要ります。申し込む前に、本体と同じGA4のタグを入れられるかも確かめます。
まとめ|置き場所は順位より運営体制から決める
サブドメインとサブディレクトリの違いは、新しいページを本体と別のホスト名に置くか、本体と同じホスト名の下に置くかです。Googleは、サブフォルダとサブドメインのどちらを使っても、インデックス登録やランキングへの影響は特にないと説明しています。
置き場所は、運営体制、技術、計測の順に確かめて決めます。本体と同じCMSで同じサイト名のまま更新するならサブディレクトリ、別の名前で出すか、別のシステムを振り分けられないならサブドメインです。決めた後は、事業の切り離しや国ごとのサイトの予定と照らし合わせてから確定させます。
私たち合同会社Writers-hubも、自社ブログを本体サイトと同じホスト名のサブディレクトリ「/blog/」に置き、毎日10本の記事を公開しています。
置き場所を決める前に、今のサイトの構成を一緒に確かめませんか
本体のURLとサーバーやCMSの名前、新しいサイトを更新する担当、今後の事業や海外展開の予定を、相談フォームに書いてください。無料相談(オンライン30分)で、状況をうかがいます。







