「コンテンツマーケティングの記事は、自社の商品に関係する話題を幅広く書いていけば、そのうち問い合わせにつながりそう」。社内で記事のテーマを出し合うと、会社が伝えたいことや業界の新しい話題から挙がるため、話題を増やすほど読まれる記事も増えると考えがちです。
ところが、検索から読まれる記事は、読者が検索窓に入れた疑問に答えている記事です。会社が伝えたい話題を並べても、その話題を検索する読者がいなければ、検索から記事にたどり着く人はいません。記事は読者の疑問1つに1本で答え、最後に問い合わせへの導線を置いて作ります。
本記事では、記事が担う役割から、1本で答える疑問の決め方、問い合わせへの導線の置き方、最初の記事を企画する手順まで、自社と取引先のサイトで記事を毎日公開している制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 記事は、買う前に検索で答えを探す読者に、自社のサイトを見つけてもらう役割を担う
- 1本で答える疑問は1つにし、2つの疑問は検索結果の上位が重なるかでまとめるか分ける
- 記事の形は、疑問を検索して上位に並ぶページの種類と共通する内容から決める
- 問い合わせへの案内は、記事の最後と、読者が困りごとに気づく節の後に置く
- 最初の記事は、問い合わせに近く、自社の仕事の知識で答えられる疑問から選ぶ
コンテンツマーケティングで記事が担う役割
コンテンツマーケティングで記事が担うのは、商品やサービスを選ぶ前に検索で答えを探す読者に、自社のサイトを見つけてもらう役割です。読者は「〜とは」「〜のやり方」「〜の費用」のように、そのとき抱えている疑問を検索窓に入れて調べます。
記事が読者との最初の接点に向くのは、読者が自分で検索して見つけられるうえに、同じ疑問を持つ読者が検索するたびに表示される機会があるためです。メルマガやダウンロード資料は、連絡先を受け取った相手やサイトに来た読者に届けるものなので、まだ自社を知らない読者との最初の接点には向きません。

読者が次に進む先が無い記事では、読み終えたところで読者がサイトを離れます。記事には、次に読む記事や相談の窓口への案内を置きます。
コンテンツマーケティングで使う記事の種類
コンテンツマーケティングで使う記事は、読者が記事に出会う場面によって、担う役割が変わります。主な種類と役割は、次の表のとおりです。
記事の種類 | 読者が記事に出会う場面 | 担う役割 |
|---|---|---|
疑問に答える記事 | 用語の意味ややり方、費用を検索したとき | まだ自社を知らない読者に見つけてもらう |
事例やインタビューの記事 | 依頼先の候補を比べるときや、営業の担当者から紹介されたとき | 頼んだ後の進み方を読者に思い描いてもらう |
検索から新しい読者を集めるのは、疑問に答える記事です。ほかの種類の記事の内容と書き方は、記事の種類と目的別の使い分けで扱っています。
記事を読者の疑問1つで区切る理由
記事を読者の疑問1つで区切るのは、読者が1回の検索で探している答えが1つだからです。「コンテンツマーケティング 費用」で調べた読者は、費用が何で決まり、自社ならいくらかかりそうかを知りたくて検索しています。
同じ記事に始め方や成功事例まで入っていると、費用の答えにたどり着くまでに読む量が増えます。目当ての答えが見つからない読者は、別のページを探しに検索結果へ戻ります。
Googleが公開している有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成には、自分のコンテンツを見直すための質問が並んでいます。質問の中には「コンテンツを読み終わったユーザーは、あるトピックについて、目的を果たすのに十分な情報を得たと感じることができますか」という問いがあります。

1本にまとめる疑問と分ける疑問の見分け方
2つの疑問を1本の記事にまとめるか分けるかは、両方の言葉で検索し、1ページ目に並ぶページがどれだけ重なるかで決めます。同じページが並ぶなら、Googleは2つの検索に同じ答えを返しているので、1本の記事で両方の読者に答えられます。
検索結果の重なりの確かめ方
検索結果の重なりは、2つの疑問を1つずつ検索し、1ページ目の10件のうち同じページが何件あるかを数えて確かめます。
2026年10月23日にGoogleの検索結果を調べると、「コンテンツマーケティング とは」と「コンテンツマーケティング 意味」では、1ページ目の10件のうち8件が同じページでした。「コンテンツマーケティング 記事」と「コンテンツマーケティング 費用」では、同じページは1件もありませんでした。「とは」と「意味」は1本の記事で答え、「記事」と「費用」は別の記事に分けます。

検索結果の顔ぶれは時期によって変わるので、記事を企画するその時点で調べます。
1本にまとめる重なりの目安
1本にまとめる重なりの目安として、10件のうち半分以上が同じなら1本、3件以下なら別の記事にするという考え方があります。半分以上が同じなら、上位のページの多くが1ページで2つの疑問に答えていることになるためです。重なりの件数について、Googleが示した基準はありません。
4件で迷うときは、重なったページを開き、2つの疑問の答えが同じ見出しの中に書かれているかで決めます。
「書き方」と「作り方」のように言い方が違うだけの疑問も、2本に分けたほうが検索に出る記事が増えませんか?
編集部
記事の本数は増えます。ただ、2つの検索で1ページ目に同じページが並ぶなら、2本に同じ答えを書くことになり、読者がどちらを読んでも得られる答えは変わりません。1本にまとめ、空いた時間で別の疑問の記事を書くほうが、答えられる疑問の数が増えます。
検索結果から決める記事の形
記事の形は、答える疑問で検索したときに上位に並ぶページの種類と、上位のページが共通して書いている内容から決めます。読者がその疑問でどんな答えを期待しているかが、上位のページの並びに表れているためです。
上位のページで確かめるのは、次の3つです。
- ページの種類:手順の記事、比較の記事、用語の解説、会社のサービスページのうち多いもの
- 共通する内容:上位の多くが扱い、読者が答えを得るのに欠かせない内容
- 上位に無い答え:自社の仕事の知識で加えられる判断の基準や、手順の中で迷いやすい場面
上位が会社のサービスページばかりの疑問は、記事でなくサービスページで答えます。読者が探しているのは説明より依頼先なので、記事を書いても読者の期待とずれます。
形が決まったら、記事の冒頭に疑問への答えを1文で書き、答えを読んだ読者が次に持つ疑問の順に見出しを並べます。たとえば「コンテンツマーケティング 費用」の記事なら、冒頭で費用が何で決まるかに答え、内訳、外注と社内で作る場合の違い、費用を抑える方法の順に見出しを置きます。
問い合わせへの導線の置き方
問い合わせへの導線は、記事が答える疑問が問い合わせにどれだけ近いかで、案内する先を変えます。疑問の種類ごとの案内先は、次の表のとおりです。
記事が答える疑問の例 | 読者が今していること | 記事に置く案内先 |
|---|---|---|
〜とは、〜の意味 | 言葉や仕組みを調べている | 始め方ややり方の記事 |
〜のやり方、〜の手順 | 自分で進める方法を探している | つまずきやすい工程の記事と、その工程を頼めるサービスページ |
〜の費用、〜の依頼先 | 頼む先と予算を比べている | サービスページと問い合わせ先 |
用語ややり方を調べる読者は、まだ頼むかを決めていません。サービスページへすぐに案内するより、次に知りたくなる疑問に答える記事へ案内します。
案内の文は、どの記事にも貼れる「お気軽にご相談ください」だけにせず、直前の節で読者が気づいた困りごとに続く内容にします。費用の内訳を説明した節の後なら、自社の場合の内訳を知りたい読者に向けて、見積もりの相談を案内します。
案内を置く場所は、記事の最後と、読者が自分の困りごとに気づく節の直後の2か所です。記事の最後まで読まない読者も、困りごとに気づいた節で次に進む先を見つけられます。
疑問ごとの記事と、問い合わせまでの順番を決めきれていませんか
どの疑問から記事にするかは、狙うキーワードの順番を決める作業です。記事コンテンツの制作支援のKW戦略設計では、検索意図を読み、勝てるキーワードから優先して攻めるロードマップを作ります。
最初の記事を企画する5つの手順
最初の記事は、読者の疑問を書き出し、問い合わせに近く自社の知識で答えられる疑問を1つ選び、答えと案内先まで決めてから書き始めます。企画は次の5つの手順で進めます。
営業の場や問い合わせで聞かれた質問を、お客様の言葉のまま書き出します。サイトがあれば、Search Consoleの検索パフォーマンスレポートで、クエリのタブに並ぶ検索語句も候補にします。
書き出した疑問を1つずつ検索し、上位に並ぶページの種類と、ほかの疑問と上位のページが重なるかを確かめます。重なる疑問は1本にまとめます。
費用や依頼先のように問い合わせに近く、自社の仕事の知識で上位に無い答えを加えられる疑問を選びます。上位がサービスページばかりの疑問は、記事の候補から外します。
疑問への答えを1文で書き、答えを読んだ読者が次に持つ疑問の順に見出しを並べます。
記事の最後と、読者が困りごとに気づく節の後に置く案内先を決めます。次の疑問に答える記事がまだ無ければ、その記事を2本目の企画にします。
最初の記事を問い合わせに近い疑問から選ぶのは、記事が1本しか無いうちは、読み終えた読者を次の記事へ案内できないためです。

企画した記事を書き、公開した後に見直す手順は、コンテンツマーケティングの記事作成の手順にまとめています。
企画した記事を、毎週書き続ける手が足りていますか
1本目を企画した後は、2本目以降の疑問を同じ手順で記事にし続けることになります。記事コンテンツの制作支援では、Writers-hubが自社と取引先のサイトで毎日公開している運用で使う、記事の指示文を作るツールを、お客様が回せる形でお渡しします。公開前の確認はお客様が行います。
コンテンツマーケティングの記事のよくある質問
コンテンツマーケティングの記事について、よくある3つの質問に答えます。
1本の記事に複数のキーワードを入れていい?
1本の記事に複数のキーワードを入れても構いません。入れてよいのは、検索したときに1ページ目に同じページが並ぶキーワードです。
上位のページが重ならないキーワードを同じ記事に入れると、どちらの読者にとっても、答えにたどり着くまでに読む量が増えます。
AIで書いた記事でも検索で評価される?
AIで書いた記事も、検索で評価される対象になります。GoogleのAI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンスには、AIや自動化は適切に使っている限りガイドラインの違反にならないと書かれています。
一方で、検索結果の順位を操作することを主な目的として、AIを含む自動化で記事を作ることは、スパムに関するポリシーに違反するとされています。AIで書いたかどうかより、検索した人の知りたいことに答えているかが問われます。
記事は何本書けば問い合わせが来る?
問い合わせが来るまでの本数は、狙う疑問の検索結果に強いサイトが並んでいるかと、サイトを公開してからの期間で変わるため、決まった本数はありません。本数を数える前に、費用や依頼先のように問い合わせに近い疑問の記事がそろっているかを確かめます。
必要な本数の考え方は、SEOに必要な記事数で扱っています。
まとめ|記事は読者の疑問1つに1本で作る
コンテンツマーケティングの記事は、検索で答えを探す読者に、自社のサイトを見つけてもらう役割を担います。記事1本で答える疑問は1つにし、2つの疑問は検索結果の1ページ目が重なるかでまとめるか分けます。
記事の形は、上位に並ぶページの種類と共通する内容から決めます。記事の最後には、次の記事か問い合わせ先への案内を置きます。最初の記事は、問い合わせに近く、自社の仕事の知識で答えられる疑問から選んでください。
私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作し、自社と取引先のサイトで記事を毎日公開しています。
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