「歯科医院の制作実績が多い会社を選べば、予約につながるホームページを作ってもらえそう」。歯科医院向けの制作会社のサイトには、医院の制作事例と医療広告ガイドラインへの対応が並ぶため、会社選びで出来が決まると思われがちです。
ところが、作り直した後に休診日の案内が古いまま残ったり、解約するとサイトを持ち出せなかったりする困りごとは、院が頼む前に決めることを決めていなければ、どの会社に頼んでも起きます。歯科医院のホームページは、どの治療のページを作るか、休診日や料金を院内で直せるか、サイトとドメインの持ち主は誰かを院長が先に決めておくと、作り直した後も情報が古くなりません。
本記事では、頼む前に院長が決める5つのことから見積もりと契約で確かめる項目まで、月額制でホームページを作る制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 予約が増えない、更新を待たされるといった困りごとは、頼む前に作る治療のページ、院内で直す情報、サイトとドメインの持ち主を決めていないと起きます
- 院長が頼む前に決めるのは、作る治療のページ、院内で直す情報、サイトとドメインの持ち主、Googleビジネスプロフィールの持ち主、自由診療のページを確かめる人の5つです
- 見積もりでは管理画面を見せてもらい、院のスタッフが休診日や料金を直せるかを確かめます
- 契約書では、サイトとドメインの名義、解約したときのデータと費用、修正の窓口と日数を確かめます
作り直した後に院長が困る4つの場面
歯科医院のホームページを作り直した後に院長が困るのは、次の4つの場面です。
- 「インプラント」と地域名で探した患者に、院の治療のページが出てこない
- 休診日や料金の変更を頼むと、サイトに載るまで何日も待たされる
- 制作会社を替えようとすると、サイトのデータやドメインを渡してもらえない
- 上がってきた原稿の治療の説明や料金の誤りを、院長が1か所ずつ直すことになる
4つのうち予約に直接響くのは、治療のページが出てこないことと、変更が載るまで待たされることです。治療の名前で探した患者が院のページを見つけられなければ、検索結果に出たほかの医院のページへ進みます。休診日の案内が古いままなら、来院した患者は閉まった入口の前で引き返します。
データを渡してもらえないことと原稿の直しは、作り直した後の費用と院長の時間に響きます。データを渡してもらえなければ、制作会社を替えるたびにサイトを一から作り直すことになります。原稿の直しが続けば、院長は診療の合間を確認の作業に使うことになります。
頼む前に決めていなかった3つのこと
4つの場面に共通する原因は、院が頼む前に、作る治療のページ、院内で直す情報、サイトとドメインの持ち主の3つを決めていなかったことです。決めずに頼むと、3つとも制作会社の標準のプランのとおりになります。
治療のページが出てこないことと原稿の直しは作る治療のページを、変更を待たされることは院内で直す情報を、データやドメインを渡してもらえないことはサイトとドメインの持ち主を、決めていなかったために起きます。
作る治療のページを決めていないと、治療の説明を「診療案内」の1ページにまとめた構成で作られることがあります。治療の名前で探す患者に向けたページが無く、原稿も院の費用や期間を知らないまま書かれるので、院長が直す箇所が増えます。

院内で直す情報を決めていないと、休診日の変更も料金の改定も、制作会社への依頼になります。
サイトとドメインの持ち主を決めていないと、ドメインやサイトのデータが制作会社の名義のまま残ることがあります。名義が制作会社なら、解約したときに院が同じドメインを使い続けられるとは限りません。
頼む前に院長が決める5つのこと
頼む前に院長が決めることは5つです。5つを紙1枚に書いて見積もりの場に持っていけば、どの制作会社にも同じ条件で見積もりを頼めます。

どの治療のページを作るか
作る治療のページは、今の患者に多い治療と、これから増やしたい治療を書き出して決めます。一般歯科、小児歯科、矯正、インプラント、訪問診療などのうち院で行っている治療を並べ、1つの治療に1ページを作るかを先に決めます。
治療ごとにページを分けるのは、患者が「矯正」「インプラント」のように治療の名前と地域名で探すからです。治療を1ページにまとめると、矯正を探す大人にも、小児歯科を探す親にも、同じページを見せることになります。
ページを作る治療ごとに、費用や期間、通院回数、リスクを載せるかも決めます。院が決めた数字を制作会社に渡せば、原稿は院の数字で書かれ、院長が直す箇所が減ります。どの治療から作るかの決め方は、歯医者のSEO対策は治療のページから|キーワードの選び方と書けない表現にまとめています。
院内で何を直すか
院内で直す情報は、院の都合で変わり、変わったその日に患者に伝えたいものから書き出します。歯科医院で書き出すのは、次の4つです。
- 休診日と臨時の休診
- 診療時間
- 自由診療の料金
- お知らせ
書き出したら、受付のスタッフなど、院の誰が直すかも決めます。直す人を決めておけば、見積もりの段階で、その人が管理画面を操作できるかを確かめられます。
休診日くらいなら、電話で頼めばすぐ直してもらえるのではありませんか。
編集部
すぐに直してくれる会社もあります。ただ、お盆や年末年始のように休診の案内が重なる時期は、頼む連絡と直した後の確認が院長の仕事として残ります。院のスタッフが管理画面で直せる作りなら、休診を決めたその日にサイトに載せられます。
サイトとドメインを誰のものにするか
ドメインは、「○○-shika.jp」のような、サイトの住所にあたる文字列です。院長は、ドメインとサイトのデータを初めから院の名義にするか、契約の間は制作会社の名義にして、契約が終わったら院へ移すかを決めます。
名義を決めずに頼むと、制作会社が自社の名義でドメインを取ることがあります。そのまま解約すると、診察券やチラシに刷ったURLが使えなくなり、検索結果に出ていたページも新しいURLで載り直すのを待つことになります。
ドメインの費用はうちが払っているので、うちのものだと思っていました。
編集部
費用を払っているのが院でも、登録の名義が制作会社なら、ドメインを院へ移すには名義の側の手続きが要ります。名義が誰かを契約書で確かめ、書かれていなければ制作会社に尋ねて、解約のときに院へ移すことを契約書に書いてもらいます。
契約が終わった後のサイトとドメインの扱いは、ホームページの月額管理費の内訳|契約終了後のサイトとドメインの持ち主でも取り上げています。
Googleビジネスプロフィールを誰が持つか
Googleビジネスプロフィールは、Googleマップや検索結果に出る院の診療時間や住所を管理する仕組みです。院長は、管理画面の「ビジネス プロフィールの設定」から「ユーザーとアクセス権」を開き、院のGoogleアカウントがメインのオーナーになっているかを確かめます。
制作会社や前の担当者のアカウントがメインのオーナーなら、院のアカウントをオーナーか管理者に加えてもらい、メインのオーナーを院へ譲ってもらいます。メインのオーナーを譲れるのは、今のメインのオーナーだけです。
あわせて、サイトとプロフィールの診療時間と表記をそろえます。サイトに「土曜は午前のみ」、プロフィールに「土曜 9時から18時」と出ていると、どちらを見た患者も来院する時間に迷います。
自由診療のページを誰が確かめるか
自由診療のページは、公開前に院長が自分で確かめます。医療広告の規制に違反すると、通常はまず行政指導で、院が広告の中止や是正を求められます。指導に従わない場合や違反を繰り返す悪質な事例では、診療所の開設者か管理者が中止命令や是正命令を受けます。原稿を書いた制作会社も指導の対象になり得ますが、命令を受ける側から院が外れるわけではありません。
2017年に成立した医療法などの改正で、医療機関のサイトも広告の規制の対象になりました。自由診療の詳しい内容を載せられるのは、限定解除の要件を満たしたときです。
限定解除は、患者が自ら求めて見るWebサイトなどであることを前提に、決められた情報を載せることを条件として、広告できる事項の制限を外す仕組みです。検索結果にスポンサーとして出る広告などは、この前提を満たしません。自由診療のページで院長が確かめるのは、次の3つです。
- 治療の内容、標準的な費用、治療期間と回数を載せている
- 主なリスクや副作用を、利点と同じページに、利点より極端に小さくない文字で載せている
- 問い合わせ先の電話番号やメールアドレスを載せている
治療の内容や効果に関する、患者の主観や伝聞に基づく体験談は、院のサイトには載せられません。治療の前後の写真は、限定解除の要件を満たしたページで、治療の内容や費用、リスクの説明を添えたときに限って載せられます。確かめるときの基準は、2026年3月30日に最終改正された厚生労働省の医療広告等ガイドラインです。違反かどうか判断に迷う表現は、公開前に院のある地域の保健所か、医療広告に詳しい専門家に確かめます。
(参考:医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省))
見積もりと契約で確かめる項目
見積もりと契約で確かめるのは、頼む前に決めた5つを、制作会社が院の決めたとおりに引き受けられるかです。確かめる項目は次の6つで、見積もりの場で確かめるものと、契約書で確かめるものに分かれます。
確かめる項目 | 確かめる場面 | 確かめること |
|---|---|---|
院のスタッフが直せる範囲 | 見積もり | 管理画面を見せてもらい、休診日や料金を院のスタッフが直せるか |
治療ごとのページ | 見積もり | 作る治療のページが、見積もりのページ数に入っているか |
サイトとドメインの持ち主 | 契約書 | 誰の名義か、契約が終わったら院に移すか |
解約したとき | 契約書 | サイトのデータを受け取れるか、途中で解約したときに払う費用 |
修正の窓口と日数 | 契約書 | 誰に何で頼み、何日で直るか、月額に含まれる修正の範囲 |
毎月の報告 | 見積もり | 報告に、予約のボタンや電話番号が押された数が載るか |
管理画面は、説明を聞くだけで済ませず、受付のスタッフに休診日を1件入れてもらって確かめます。院長が操作できても、直すのがスタッフなら、スタッフが迷わず操作できるかが答えになります。
とりわけ見落とされがちなのが、修正を頼んだときの日数です。契約書に月額に含まれる修正の回数だけが書かれ、日数が書かれていなければ、休診の案内がサイトに載る日は制作会社の都合で決まります。

今の契約書に、サイトとドメインの持ち主は書かれていますか
当社のホームページ制作は、休診日や料金などの文章を院の管理画面で直せる作りで、2年後にサイトとドメインが院のものになります。サービスのページは滋賀のお店向けの案内で、県外の医院とはオンラインで打ち合わせます。
準備の手が回らないときの頼み方
5つを決める時間が取れない院長は、サイトとドメインの持ち主と、院内で直す情報の2つだけを先に決め、残りは制作会社に打ち合わせで聞き取ってもらいます。サイトとドメインの持ち主は契約書の中身に、院内で直す情報はサイトの作りに関わり、どちらも作り始めた後からは変えにくいためです。
作る治療のページは、制作会社が今の患者に多い治療を院長から聞き取れば決められます。Googleビジネスプロフィールの作業も、院のアカウントをメインのオーナーに残したまま、制作会社のアカウントを管理者に加えて頼めます。
院長が手元に残すのは、次の3つです。
- サイトとドメインの名義
- 院内で直す情報と、直すスタッフ
- 公開前の自由診療のページの確認
確かめる項目ごとの当社の答え
当社のホームページ制作は、見積もりと契約で確かめる項目などの7つに、次のように答えます。
確かめる項目 | 当社の答え |
|---|---|
院のスタッフが直せる範囲 | 休診日や料金などの文章と写真を、院の管理画面で差し替えられる |
治療ごとのページ | 治療ごとのページを含めて10ページまで作り、ブログやお知らせの個別のページは数えない |
サイトとドメインの持ち主 | 2年後にサイトとドメインが院のものになる |
解約したとき | 2年の途中で解約するときは、制作費の残りを払う |
修正の窓口と日数 | 休診日や料金は院で直せるので、当社の作業を待たずに載せられる |
毎月の打ち合わせ | 毎月30分まで |
Googleマップの院の情報 | サイトを作るときに、院名、住所、診療時間、料金をサイトと同じ内容にそろえる |
2年たった後も運用を頼む場合は、月額5,000円か年5万円(税別)です。打ち合わせはオンラインで行い、滋賀県彦根市とその周辺の医院には訪問もします。
見積もりと契約で確かめる項目は、どの会社に頼む場合にも使えます。当社に頼む場合は、初期費用0円・月額19,800円(税別・最低2年)です。
休診日や料金を、決めたその日に院で直せるサイトにしませんか
治療ごとのページを含めて10ページまでのサイトを作り、毎月30分までの打ち合わせをします。サービスのページは滋賀のお店向けの案内で、県外の医院にもオンラインで対応しています。







